投資運用業(REIT運用)登録
管轄: 金融庁 / 根拠法令: 金融商品取引法第29条
REIT等の資産運用を行うための投資運用業登録
投資運用業(REIT運用)登録は、取得までに十分な準備と専門知識が求められる許認可です。申請費用は無料のため、費用面のハードルは低いといえます。審査が長期にわたる傾向があるため、半年以上前から計画的に準備を進めることが重要です。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
何のための登録か
投資運用業は、投資家から預かった資産や投資信託・投資法人の財産を、運用者の裁量で有価証券や不動産等に投資・運用するための登録です(金融商品取引法第28条第4項・第29条)。REIT運用とは、このうち不動産投資法人(J-REIT)や私募REITの資産運用会社として、投資法人と資産運用委託契約を結び、ファンドの不動産・有価証券を運用する業態を指します。
REITの資産運用会社になる場合、投資運用業の登録だけでは足りない点が最大の特徴です。実物不動産を取得・処分するため、別途「宅地建物取引業の免許」と「取引一任代理等の認可」(宅建業法第50条の2)が必要になります。この三点セットが揃って初めて、不動産投資法人の運用を受託できます。
主な登録要件
投資運用業は金融商品取引業のなかでも最も要件が重い類型です。
- 法人形態:取締役会・監査役(または監査等委員会・指名委員会等)を設置した株式会社であること。個人・持分会社は不可
- 最低資本金:5,000万円以上
- 純財産額:5,000万円以上を常時維持(欠損が出ると登録維持に支障)
- 営業保証金は不要だが、上記の財産的基礎が代替要件
- 人的構成:運用の責任者、コンプライアンス・内部監査の独立した担当者を配置。運用と管理(ミドル・バック)の分離が求められる
- 主要株主規制・親会社の財務健全性も審査対象
REIT運用を前提とする場合、不動産鑑定・取得・管理の実務経験者、利益相反管理体制(投資法人・スポンサー間取引のルール)が特に厳しく見られます。
申請の流れと費用
1. 金融庁・財務局との事前相談(数か月単位。実質的な審査はここで進む) 2. 登録申請書・業務方法書・社内規程・人的構成資料の提出 3. 財務局によるヒアリング・補正 4. 登録完了、登録免許税の納付
費用面では、**登録申請そのものに手数料はかかりませんが、登録免許税15万円が必要**です(「無料」とされるのは申請手数料の話であり、登録免許税は別途発生します)。実務上は、社内規程整備・人員確保・システム構築のコストが大半を占め、登録まで半年〜1年超を要するのが通例です。
よくある差し戻し・不登録の理由
- 純財産額・資本金が基準を一時的に満たしても、継続維持の見通しが立たない
- 運用部門とコンプライアンス部門の人的分離が形式的で、兼務により独立性を欠く
- 業務方法書とリスク管理・利益相反管理規程の整合が取れていない
- REIT運用なのに宅建業免許・取引一任代理認可の取得計画が不明確
- 運用責任者の実務経験(運用額・年数)の疎明が不十分
関連する許認可・更新時の注意
REIT運用には前述の宅地建物取引業免許と取引一任代理等の認可が必須です。私募ファンドを併営する場合は第二種金融商品取引業の登録が、投資助言を行うなら投資助言・代理業の登録が追加で要ります。
登録後は、登録事項(役員・主要株主・資本金・業務内容)に変更が生じた都度の変更登録・届出が義務付けられます。投資運用業の登録自体に有効期限はありませんが、事業報告書の提出、純財産額の維持、当局検査への対応が継続的に求められます。要件が重いため、自社で体制を組むか、登録済みの資産運用会社との連携やスポンサー支援を活用するかを、事前相談の段階で判断しておくことが現実的な第一歩です。
申請手数料自体は無料ですが、書類準備が複雑なため、行政書士への依頼費用を考慮に入れておくと安心です。
申請手順
- 1金融庁に登録申請
- 2資本金要件(5000万円以上)の確認
- 3運用体制の審査
- 4登録の交付
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- ●行政書士などの専門家への依頼を積極的に検討しましょう。初回は特に専門家のサポートが有効です。
- ●事前相談は必須です。申請窓口で個別の要件や注意点を確認してから書類作成に入りましょう。
- ●書類の種類が多いため、準備に1〜2か月は見込んでおくと安心です。
- ●補正指示(書類の修正依頼)が入ることを想定し、担当者との連絡手段を確保しておきましょう。
- ●類似の許認可を取得した事業者に体験談を聞くと、具体的な注意点がわかります。
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