信託業登録(運用型)
管轄: 金融庁 / 根拠法令: 信託業法第7条
運用型信託業を行うための登録(管理型信託会社)
信託業登録(運用型)は、取得までに十分な準備と専門知識が求められる許認可です。申請費用は無料のため、費用面のハードルは低いといえます。審査が長期にわたる傾向があるため、半年以上前から計画的に準備を進めることが重要です。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
何のための登録か
信託業は、他人の財産を信託として引き受け、管理・運用する業務であり、無登録・無免許では営めません。信託業法は信託会社を二つに区分しています。
- 管理型信託会社(第7条の登録制)— 委託者または委託者が指図する者の指図に従ってのみ信託財産を管理・処分する
- 運用型信託会社(第3条の免許制)— 受託者自身の裁量で信託財産を運用できる
ここで注意が必要です。信託財産を自らの裁量で「運用」する業務を行うには、第7条の登録ではなく第3条の**免許**が必要です。第7条の登録はあくまで管理型に限られます。したがって運用型を志向する場合、申請の入口は登録ではなく金融庁長官(内閣総理大臣)の免許審査になる点を最初に押さえてください。
主な要件
運用型(免許)・管理型(登録)に共通して、信託業法・同施行令・内閣府令で次が問われます。
- 法人格を有する株式会社であること
- 最低資本金等の財産的基礎 — 運用型は1億円以上、管理型は5,000万円以上が政令で定められています
- 純資産額が最低資本金額を下回らないこと
- 信託業務を的確に遂行できる人的構成(信託の知識・経験を持つ役職員、コンプライアンス・内部管理体制)
- 役員等が欠格事由に該当しないこと
- 適切な業務方法書を備えること
運用型では、財産の運用判断を担う体制やリスク管理体制がより厳格に審査されます。
申請の流れ
1. 金融庁・財務局への事前相談(業務内容・体制の事前すり合わせ。実務上ほぼ必須) 2. 免許申請書(運用型)または登録申請書(管理型)に、定款・業務方法書・財務書類・役員履歴・組織体制図等を添付して提出 3. 審査(体制・財産基盤・業務方法書の妥当性をヒアリングを重ねて確認) 4. 免許・登録の付与、財務局への届出後に業務開始
費用
申請手数料そのものは法定でかからない場合が多いものの、実質的な負担は資本金・純資産の確保、業務方法書や内部規程の整備、専門人材の確保にあります。金額は体制設計により大きく異なるため、事前相談段階で見積もることをすすめます。
よくあるつまずき
- 管理型のつもりが、実態として運用裁量を持つため運用型(免許)に該当すると指摘される
- 業務方法書の記載が抽象的で、信託財産の管理・運用の範囲が特定できない
- 信託実務の経験者が不在で、人的構成要件を満たせない
- 純資産が最低資本金を下回り財産的基礎を欠く
更新・変更時の注意
免許・登録に有効期間の更新はありませんが、業務方法書の変更、役員変更、合併等は事前届出・変更登録の対象です。また毎事業年度の事業報告書の提出義務があり、純資産が基準を下回ると業務改善命令等の対象になります。管理型から運用型へ業務を広げる場合は、登録では足りず改めて免許取得が必要です。
申請手数料自体は無料ですが、書類準備が複雑なため、行政書士への依頼費用を考慮に入れておくと安心です。
申請手順
- 1金融庁に登録申請
- 2資本金要件(5000万円以上)の確認
- 3審査
- 4登録の交付
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無料で相談する →取得のポイント
- ●行政書士などの専門家への依頼を積極的に検討しましょう。初回は特に専門家のサポートが有効です。
- ●事前相談は必須です。申請窓口で個別の要件や注意点を確認してから書類作成に入りましょう。
- ●書類の種類が多いため、準備に1〜2か月は見込んでおくと安心です。
- ●補正指示(書類の修正依頼)が入ることを想定し、担当者との連絡手段を確保しておきましょう。
- ●類似の許認可を取得した事業者に体験談を聞くと、具体的な注意点がわかります。
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