老人短期入所施設設置届出
管轄: 厚生労働省 / 根拠法令: 老人福祉法第15条
高齢者を短期間入所させる老人短期入所施設の設置届出。ショートステイの基盤施設。
老人短期入所施設設置届出は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用は一般的な水準で、事前に予算を確保しておくと安心です。厚労省の審査には時間がかかるため、事業開始の2〜3か月前には申請準備を始めることをおすすめします。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
この届出は何のためのものか
老人短期入所施設設置届出は、老人福祉法第15条に基づき、高齢者を短期間入所させる「老人短期入所施設」を設置する際に、あらかじめ都道府県知事(政令指定都市・中核市では市長)へ行う届出です。老人デイサービスセンター・老人介護支援センターと並び、老人福祉法上は「認可」ではなく「届出」で設置できる施設に位置づけられています。費用目安が0〜50,000円と低いのはこのためで、収入印紙や許可手数料を伴う許可制の施設とは性質が異なります。
対象となるのは、家族の病気・冠婚葬祭・介護疲れなどで一時的に在宅生活が困難になった高齢者を泊まりで受け入れる施設です。市町村が老人福祉法上の「措置」として短期入所を行う際の受け皿という側面を持ち、実務上は特別養護老人ホームに併設して運営されるケースが大半です。
主な設置要件
- 設備基準: 居室・静養室・食堂・機能訓練室・医務室・浴室・洗面所・便所などを備え、居室定員や床面積、廊下幅は特別養護老人ホームの設備運営基準に準拠します。
- 人員基準: 医師、生活相談員、介護職員・看護職員、栄養士、機能訓練指導員、介護支援専門員などの配置が求められます。併設の場合は本体施設との兼務可否が論点になります。
- 法令適合: 建築基準法上の用途、消防法令(スプリンクラー・自動火災報知設備等)、バリアフリー基準への適合が前提です。
申請の流れと費用
事前に都道府県(市)の高齢福祉担当課と協議し、施設の設備・人員計画を固めたうえで、設置前に届出書を提出します。添付書類は平面図、土地建物の登記事項証明書または賃貸借契約書、運営法人の定款・登記、職員配置表、収支予算書などが一般的です。費用は届出自体に法定手数料がかからない自治体が多く、発生するのは登記事項証明書等の取得実費が中心です。具体的な様式・添付書類は自治体により異なるため、必ず所管課の最新の手引きを確認してください。
よくある差し戻し・つまずき
- 居室床面積や定員が設備基準に達していない
- 消防同意・建築確認との整合が取れていない(用途変更を伴う場合に多い)
- 人員配置が基準を満たさない、または兼務範囲が不適切
- 添付図面と現況の不一致、定款の事業目的に該当事業の記載がない
関連する許認可と変更時の注意
老人福祉法の設置届出だけでは「ショートステイ事業」を保険給付対象として運営できません。実際にショートステイを提供するには、介護保険法に基づく**短期入所生活介護(または介護予防短期入所生活介護)事業者の指定**を別途受ける必要があり、両者をセットで進めるのが通常です。特別養護老人ホームに併設する場合は、特養側の認可・指定との同時手続きを前提に計画します。
設置後に名称・所在地・定員・運営主体・設備などを変更する場合や、施設を廃止・休止する場合にも、老人福祉法上の変更届・廃止届が必要です。介護保険の指定内容にも連動するため、福祉施設側と介護保険指定側の両方へ届け出る点を見落とさないよう注意してください。
許認可の申請費用としては平均的な金額です。法定の手数料のため、減額や免除は原則ありません。
申請手順
- 1都道府県への事前相談
- 2施設の確保・整備
- 3設置届出書類の提出
- 4届出受理
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- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
- ●厚労省管轄のため、保健所での事前相談が効果的です。管轄の保健所は市区町村のウェブサイトで確認できます。
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