水産資源保護法許可
管轄: 農林水産省 / 根拠法令: 水産資源保護法第4条
水産資源の保護培養のために定められた保護水面における漁業活動の許可。
水産資源保護法許可は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用は無料のため、費用面のハードルは低いといえます。審査期間は標準的で、農水省での処理に通常1か月前後を見込んでおきましょう。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
この許認可で何ができるか
水産資源保護法は、水産動植物を保護・培養し、漁業の発展を図ることを目的とした法律です。この許可は、資源保護のために採捕(漁獲)が制限・禁止されている水域や魚種について、例外的に水産動植物を採捕したり、保護水面の区域内で工事などの行為を行うことを認めるものです。
具体的には、次のようなケースで必要になります。
- 産卵場や稚魚の成育場として指定された「保護水面」の区域内で、水産動植物の採捕や護岸・浚渫などの工事を行う場合
- 都道府県や農林水産省の規則で採捕が禁止されている魚種(さけ・ますなど)を、試験研究・教育実習・増養殖用の親魚確保などの目的で採捕する場合(特別採捕許可)
通常の漁業のための許可ではなく、「本来は守るべき資源・水域に、正当な理由があって手を入れる」ための許可である点が特徴です。
対象となる人・場面
水産試験場・大学・水産高校などの研究教育機関、種苗生産を行う増養殖業者、保護水面内で河川・港湾工事を計画する事業者などが主な対象です。一般の遊漁・営利漁獲を目的とした申請は原則認められません。
申請の流れと申請先
申請先は、保護水面や対象水域を管理する都道府県知事(国指定の保護水面では農林水産大臣)です。内水面では、内水面漁場管理委員会の意見聴取を経るのが一般的です。
おおまかな流れは次のとおりです。
- 対象水域・魚種が制限対象か、保護水面に該当するかを管轄の水産部局に確認する
- 採捕(または工事)の目的・期間・場所・方法・数量・使用漁具を特定する
- 申請書に目的を裏づける書類(研究計画書、増殖計画、工事図面など)を添えて提出する
- 審査後、条件付きで許可。許可証の携帯や採捕報告が義務づけられることが多い
費用について
許可手数料は無料、または低額の場合が多いですが、金額や要否は自治体・所管庁により異なります。申請前に必ず管轄部局へ確認してください。研究計画書の作成や工事設計など、申請準備にかかる実費は別途必要です。
よくある不許可・差し戻しの理由
- 採捕の目的が「資源保護のため」という法の趣旨に合致していない(営利目的とみなされる)
- 必要以上の数量・広い区域・長い期間を求めており、資源への影響が過大と判断される
- 採捕する親魚を増殖にどう用いるかなど、目的と方法の整合性が説明できていない
- 保護水面の指定目的(産卵・育成)を損なう工事内容になっている
関連する許認可・更新時の注意
漁業権の設定された水域では漁業権者との調整や別途の手続きが必要です。河川区域での工事なら河川法の許可、海面の工事なら海岸法・港湾法の許可が併せて求められることがあります。
許可は目的・期間を限定して交付されるため、期間延長や採捕数量・場所の変更には改めて申請または変更手続きが必要です。多くの場合、終了後に採捕実績の報告が義務づけられているため、許可条件を最初に確認し、報告様式や提出期限を控えておくことをおすすめします。
申請手数料は無料です。ただし、添付書類の取得費用(住民票・登記簿謄本など)が別途かかる場合があります。
申請手順
- 1許可申請書の作成
- 2漁業計画の策定
- 3都道府県知事への申請
- 4審査・許可
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- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
- ●農水省管轄のため、地方農政局や都道府県の農政部門が窓口になります。地域ごとに運用が異なる場合があるので注意しましょう。
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