有害鳥獣捕獲許可
管轄: 環境省 / 根拠法令: 鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律第9条
農林水産業に被害を与える有害鳥獣を捕獲するための許可。都道府県知事または市町村長が許可する。
有害鳥獣捕獲許可は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用は無料のため、費用面のハードルは低いといえます。審査期間は標準的で、環境省での処理に通常1か月前後を見込んでおきましょう。なお、1年ごとの更新が必要なため、取得後も継続的な管理が求められます。
この許可は何のためのものか
有害鳥獣捕獲許可は、鳥獣保護管理法第9条に基づき、原則として捕獲が禁止されている野生鳥獣を、被害防止の目的で例外的に捕獲するための許可です。イノシシ・シカ・サル・カラス・ヒヨドリ・カワウなどが農作物や林業に与える食害、家屋侵入や人身被害といった生活環境被害、在来種を脅かす生態系被害が対象になります。狩猟期間中に狩猟免許で捕獲する「狩猟」とは別枠で、被害が出ている時期・場所で個別に許可される点が特徴です。
対象者は、農林業者本人のほか、市町村が組織する鳥獣被害対策実施隊、地元の猟友会、捕獲を委託された事業者などです。事業として捕獲を請け負う場合も、この許可なしに有害駆除を行うことはできません。
取得の必須要件
- 捕獲方法に対応する狩猟免許が実質的に必要です。わなを使うなら「わな猟免許」、銃を使うなら「第一種(装薬銃)」または「第二種(空気銃)銃猟免許」、網なら「網猟免許」を所持していることが審査で重視されます。
- 銃器を使う場合は、銃刀法に基づく猟銃・空気銃所持許可が別途必須です。これがないと銃による捕獲はできません。
- 被害の実態(発生場所・時期・被害額や被害の程度)を具体的に示せること。
申請の流れと費用
許可権者は環境大臣・都道府県知事ですが、多くの自治体で市町村長へ権限移譲されており、窓口は市町村の農林・産業振興課であることが一般的です。
1. 窓口で被害状況を相談し、申請書を入手する 2. 捕獲の目的・対象種・区域・期間・捕獲数・方法・従事者を記載して提出する 3. 審査後、許可証(従事者証)が交付される
申請手数料は無料の自治体がほとんどですが、取り扱いは自治体により異なるため事前確認が必要です。許可では対象種ごとの捕獲上限数、捕獲区域、有効期間が個別に指定されます。
よくある不許可・差し戻し理由
- 被害の実態が客観的に確認できない(被害写真や記録の不足)
- 捕獲方法が過剰、または住宅地周辺での銃使用など安全面に問題がある
- 申請者が必要な狩猟免許・銃所持許可を持っていない
- 鳥獣保護区など捕獲が制限される区域での不適切な申請
関連する許認可・手続き
銃猟には猟銃・空気銃所持許可(警察)、捕獲従事には狩猟者登録が前提になる場面が多くあります。捕獲individ数の報告や、シカ・イノシシの指定管理鳥獣捕獲等事業との関係も生じます。市町村が「鳥獣被害防止特措法」に基づく被害防止計画を策定している地域では、実施隊への参加が捕獲従事の近道になります。
更新・変更時の注意
許可は期間・区域・対象種を限定した一回ごとの性格が強く、期間満了後に継続する場合は再申請が必要です。対象種や捕獲数、従事者を追加・変更するときも改めて手続きが要ります。まずは被害現場を管轄する市町村窓口に、自分の保有免許で何が申請できるかを確認することから始めてください。
申請手数料は無料です。ただし、添付書類の取得費用(住民票・登記簿謄本など)が別途かかる場合があります。
申請手順
- 1捕獲許可申請書の作成
- 2被害状況の記録
- 3捕獲計画の策定
- 4市町村長または都道府県知事への申請
- 5許可証の交付
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- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
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