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エレベーター保守業に必要な許認可

エレベーターの保守管理

エレベーター保守業の開業に必要な許認可の全体像

エレベーター保守業は「日常の保守点検」「定期検査報告」「据付・改修工事」の3業務で求められる資格・許可が異なる点が特徴です。点検作業そのものに営業許可は要りませんが、業務の幅を広げると建築基準法と建設業法の両方が関わってきます。

まず事業の器として、個人で始めるなら税務署への個人事業の開業届を提出します。元請として工事を受注したり従業員を雇って信用を得たい場合は、法人設立登記を行い株式会社・合同会社として開業するのが一般的です。

取得すべき順序と依存関係

1. 事業形態を決める(個人事業の開業届、または法人設立登記) 2. 保守点検の実務体制を整える(資格者の確保) 3. 据付・改修工事を請けるなら建設業許可(機械器具設置工事)を取得する 4. 建物オーナーから委託される定期検査を担うなら、昇降機等定期検査報告を行える検査資格者を確保する

ポイントは、建設業許可と検査資格は別物だという点です。建設業許可は「工事を請け負う会社」に出る許可、検査資格は「報告書を作成する人」に紐づく資格で、依存関係はありません。

それぞれの許認可の中身

建設業許可(機械器具設置工事)は、1件500万円以上のエレベーター据付・更新・改修工事を請け負う場合に必須です。500万円未満の点検整備にとどまるなら不要です。専任技術者(機械器具設置の実務経験10年、または1級・2級建築士・施工管理技士等)と経営業務管理責任者の配置が要件になります。

昇降機等定期検査報告は、建築基準法第12条第3項に基づき、建物所有者が特定行政庁へ年1回提出する報告です。これを代行するには、国土交通大臣登録の昇降機等検査員資格者証を持つ者、または一級・二級建築士が検査・報告書作成を担う必要があります。

特定建築物定期調査・検査報告(同12条)は、エレベーターを含む建物全体の定期報告制度で、設備単体ではなく建築物の調査と組み合わせて受注するケースで関わります。

費用の目安と内訳

  • 法人設立登記:登録免許税6万円(合同会社)〜15万円(株式会社)+定款認証等で実費15万〜25万円程度
  • 個人事業の開業届:無料
  • 建設業許可(知事許可・新規):申請手数料9万円+書類準備や社労士・行政書士報酬で総額15万〜25万円程度
  • 検査資格者の講習・登録:数万円規模(所管・講習機関により異なる)

見落としやすい届出とつまずき

点検は許可不要と考えて、500万円以上の更新工事を無許可で請けてしまうのが典型的な失敗です。建設業許可なしの工事は建設業法違反となります。また、保守契約に定期検査報告を含めながら社内に検査資格者がおらず、報告期限(特定行政庁が定める周期)に間に合わないトラブルも起きがちです。

スケジュール感としては、個人開業なら届出のみで即日、法人設立は2〜3週間、建設業許可は申請から知事許可で約1〜2か月かかります。検査業務まで担うなら資格者確保を最優先で逆算してください。なお要件・手数料は所管庁・特定行政庁により異なるため、着手前に管轄窓口で確認することをおすすめします。

5

必須の許認可

90,000〜300,000円

費用の目安(合計)

1

条件付きの許認可

必須の許認可

むずかしい

500万円以上(建築一式工事は1,500万円以上)の工事を請け負う場合に必要な許可。29業種に分かれています。

管轄: 国土交通省 / 都道府県費用: 90,000〜150,000円期間: 30〜90日更新: 5年ごと

500万円以上の工事を請け負う場合

機械器具設置工事を施工するための建設業許可。機械器具の組立て・据付け等により工作物を建設する工事を請け負う場合に必要。プラント設備等が該当。

管轄: 国土交通省費用: 0〜150,000円期間: 30〜90日更新: 5年ごと

エレベーター・エスカレーター等の昇降機の所有者が定期的に検査を行い、特定行政庁に報告する制度。昇降機等検査員が検査を行う。

管轄: 特定行政庁費用: 無料期間: 1〜30日更新: 1年ごと

特定建築物の所有者が定期的に建築物の調査・建築設備の検査を行い、特定行政庁に報告する制度。一級・二級建築士または建築物調査員が行う。

管轄: 特定行政庁費用: 無料期間: 1〜30日更新: 1年ごと

個人事業主として事業を開始した場合に提出する届出。開業から1ヶ月以内に提出する必要があります。

管轄: 税務署費用: 無料期間: 約1日

条件によって必要になる許認可

法人設立登記60,000〜242,000円

条件: 法人設立の場合

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