ゲームセンターに必要な許認可
ゲームセンターの運営
開業に必要な許認可の全体像
ゲームセンターは、スロットマシンやテレビゲーム機など「射幸心をそそるおそれのある遊技設備」を客に利用させる業態として、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)の5号営業に分類されます。これがいわゆるゲームセンター営業許可の正体であり、開業の中核となる風俗営業許可です。許可権者は都道府県公安委員会で、申請は店舗所在地を管轄する警察署の生活安全課に提出します。
同じ風営法でも、パチンコ・パチスロ店は4号営業(風俗営業許可〔パチンコ等〕)、雀荘を併設するなら4号の麻雀店営業許可と、業態ごとに区分が分かれます。純粋なクレーンゲーム・ビデオゲーム中心の店舗であれば5号一本ですが、複合的に営むなら該当する号をすべて押さえる必要があります。
近年のeスポーツ施設営業届出・eスポーツ大会運営事業届出・VRアミューズメント施設届出は、設置する機器や景品提供の有無によって風営法上の許可対象になるかの判断が分かれます。賭博性・景品の扱いがからむため、開業構想の段階で所轄警察署・公安委員会に事前相談し、5号許可が要るのか届出で足りるのかを必ず確認してください(所管庁により判断が異なります)。
開業形態に応じて、個人なら個人事業の開業届を税務署へ、法人なら法人設立登記を先に済ませます。さらに収容人員30人以上の店舗では消防法上、防火管理者(甲種または乙種)の選任と消防署への届出が義務づけられます。
取得すべき順序と依存関係
順序を誤ると手戻りが大きい業種です。おおむね次の流れになります。
- 事業形態の決定(個人事業の開業届/法人設立登記)
- 物件の選定。用途地域の制限と、学校・病院・図書館など保全対象施設からの距離制限をクリアできる場所か先に確認する
- 内装・遊技機レイアウトの設計を、風営法の構造設備基準(照度10ルクス以上、見通しを妨げる仕切りの制限など)に適合させる
- 防火管理者の選任・届出(消防法対象の規模なら)
- 風俗営業許可(5号)の申請
物件契約と内装着工の前に許可基準を設計へ織り込むのが鉄則です。距離制限に引っかかる立地で契約してしまうと許可が下りず、賃料だけが発生します。
費用の目安
- 風俗営業許可の申請手数料:おおむね24,000円前後(都道府県により差あり)
- 行政書士へ申請代行を依頼する場合:15万〜25万円程度が一般的
- 図面作成・測量(求積図、照度図など):数万円〜
- 法人設立登記:実費で20万円台(電子定款なら印紙代4万円が不要)
これに遊技機の購入・リース、内装工事費が別途かかります。
見落としやすい届出とよくあるつまずき
- 営業時間の制限:原則として午前0時から日の出までは営業できず、地域・条例で異なります。深夜営業前提の事業計画は崩れやすい
- 年少者の立入制限:16歳未満は午後6時以降、18歳未満は午後10時以降の入店制限がある(保護者同伴を除く)。掲示・運用体制が必要
- 景品提供の上限規制:提供できる景品には風営法上の上限があり、超過は行政処分の対象
- 営業所管理者の選任義務を失念しやすい
- 標準処理期間は約55日(土日祝を除く)。実質2か月前後を見込み、オープン日から逆算して申請する
物件探しと並行して所轄警察署へ事前相談に入り、設計段階から基準適合を確認することが、最短での開業につながります。