建築物石綿含有建材調査者
管轄: 国土交通省 / 根拠法令: 建築物石綿含有建材調査者講習登録規程
建築物の石綿含有建材の調査を行うための資格
建築物石綿含有建材調査者は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用が高額になるケースがあるため、事前の資金計画が重要です。国交省の審査は比較的迅速で、早ければ1週間程度で結果が出ます。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
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[kyoninka] 建築物石綿含有建材調査者 解説本文
この資格が求められる場面
建築物石綿含有建材調査者は、建築物の解体・改修工事の前に義務づけられている「石綿(アスベスト)の事前調査」を行うための資格です。個別の事業に対する許可ではなく、登録講習の修了によって付与される資格である点が、他の営業許可とは性質が異なります。
大気汚染防止法および石綿障害予防規則の改正により、2023年10月1日以降に着工する解体・改修工事では、書面調査と現地調査を行う者は有資格者でなければならないと定められました。対象となるのは主に解体業者、リフォーム・内装業者、設備工事業者、建築設計事務所、調査分析会社などです。工事金額が一定額以上(解体部分の床面積80㎡以上、請負金額100万円以上の改修工事など)の場合は、調査結果の労働基準監督署・自治体への電子報告も必要になります。
3つの区分と対象範囲
講習には次の3区分があり、調査できる範囲が異なります。
- 一般建築物石綿含有建材調査者 — 一般的な建築物の事前調査を行える。実務上もっとも需要が多い
- 特定建築物石綿含有建材調査者 — 一般の範囲に加え、分析調査を要しない場合の判断など、より高度な調査に対応。国や地方公共団体が発注する解体工事などで指定されることがある
- 一戸建て等石綿含有建材調査者 — 一戸建て住宅と共同住宅の専有部分に限定
一戸建て等は対象が限定されるため、業務範囲を広く確保したい場合は一般以上を選ぶのが実務的です。
受講要件(学歴・実務経験)
誰でも受講できる資格ではなく、講習区分ごとに受講資格が定められています。一般・特定については、学歴に応じた建築物石綿含有建材の調査に関する実務経験、または建築士・特定建築物調査員・建築施工管理技士・作業環境測定士・労働安全コンサルタント(建築)等の保有資格が要件となります。学歴が高いほど必要な実務経験年数は短くなる仕組みです。一戸建て等については受講要件が緩やかに設定されています。
要件の細部は登録講習機関が公表する受講案内に従うため、申込前に自分の学歴・資格・実務経験がどの区分に該当するかを必ず確認してください。実務経験を用いる場合は、勤務先が発行する実務経験証明書の提出を求められます。
受講から修了までの流れ
1. 講習区分を決め、受講資格を確認する 2. 国土交通省・厚生労働省・環境省が登録した講習機関を選び、申し込む 3. 受講資格を証する書類(卒業証明書、資格者証の写し、実務経験証明書など)を提出する 4. 学科講習を受講する(一般は2日間程度、実地研修を含む) 5. 修了考査に合格する 6. 修了証の交付を受ける
学科をすべて受講した上で修了考査に合格しなければ修了証は交付されません。不合格の場合、機関によっては再受験制度がありますが、条件は機関ごとに異なります。
費用の内訳
受講料はおおむね4万〜5万円台が目安で、講習機関により差があります。内訳は学科講習・実地研修・修了考査・テキスト代・修了証発行手数料です。特定区分は一般より高めに設定される傾向があります。一般を修了済みの人が特定へ進む場合は、差分の補講だけで済む短縮コースを用意している機関もあり、その場合は費用も抑えられます。金額と含まれる範囲は機関ごとに異なるため、申込前に受講案内で確認してください。
つまずきやすい点
- 受講資格を満たさない申込みによる書類差し戻し — 実務経験証明書の記載が抽象的で、石綿調査に関する実務と判断されないケースが目立ちます
- 区分の選び間違い — 一戸建て等を取得したものの、実際の案件が非住宅で調査できなかったという事態が起こり得ます
- 修了考査の不合格 — 建材の種類と製造時期、レベル1〜3の分類、法令上の報告義務など、暗記だけでは対応しにくい設問が含まれます
取得後の実務と関連する手続き
修了証に更新義務はありませんが、法改正や建材情報の更新に追随する必要があるため、講習機関の補講や業界団体の研修を活用するのが現実的です。氏名変更時は交付機関に書換申請を行います。
実務では、この資格単体で完結しません。解体工事を請け負うには建設業許可(解体工事業)または建設リサイクル法に基づく解体工事業登録が別途必要です。石綿の除去作業を行う場合は石綿作業主任者(技能講習)の選任、特別教育の実施、作業計画の届出が求められます。分析が必要な検体は、資格者自身ではなく分析機関へ依頼するのが通例です。
まず着手すべきは、自社の業務範囲に対して必要な区分を確定し、受講要件を満たす人員を洗い出すことです。事前調査は工事のたびに発生するため、社内に複数名確保しておくと工程が止まりにくくなります。
申請費用が高額なため、事業計画に組み込んだ上で余裕を持った資金準備をおすすめします。
申請手順
- 1調査者講習を受講
- 2修了考査に合格
- 3修了証の交付
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無料で相談する →取得のポイント
- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
- ●国交省管轄の許認可は、地方整備局が窓口になるケースが多いです。管轄エリアを事前に確認しましょう。
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