訪問介護事業所指定
管轄: 都道府県 / 根拠法令: 介護保険法第41条
介護保険による訪問介護サービスを提供するための事業所指定。サービス提供責任者の配置が必要。
訪問介護事業所指定は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用は一般的な水準で、事前に予算を確保しておくと安心です。自治体の審査には時間がかかるため、事業開始の2〜3か月前には申請準備を始めることをおすすめします。なお、6年ごとの更新が必要なため、取得後も継続的な管理が求められます。
何のための指定か
訪問介護事業所指定は、ホームヘルパーが要介護者の自宅に出向き、身体介護(入浴・排泄・食事介助)や生活援助(調理・掃除・買い物)を提供し、その対価を介護報酬として保険請求するために必要な指定です。介護保険法第41条に基づき、都道府県(指定都市・中核市はその市)から「指定居宅サービス事業者」として認められて初めて、利用者1割負担+保険9割の仕組みで事業ができます。指定がなければ全額自費サービスとなり、ケアマネのケアプランにも組み込めません。
対象は、訪問介護(ホームヘルプ)を業として行う法人です。重要なのは、個人事業主では指定を受けられない点で、株式会社・合同会社・NPO法人・社会福祉法人など法人格が必須です。定款の事業目的に「介護保険法に基づく訪問介護事業」を明記しておく必要があります。
取得の必須要件
- 管理者: 常勤で1名。原則として事業所の管理に専従(支障がなければ他職務兼務可)。
- サービス提供責任者(サ責): 利用者おおむね40人に1人以上。介護福祉士、または実務者研修修了者などの資格が必要。
- 訪問介護員(ヘルパー): 常勤換算で2.5人以上。介護福祉士・実務者研修・初任者研修修了者などの資格者。
- 設備: 事務室、利用者面接スペース、手指消毒など感染予防設備。
- 運営基準: 運営規程、重要事項説明書、緊急時対応体制の整備。
サ責とヘルパーは兼務可能ですが、常勤換算2.5人の中にサ責も含められるかは自治体運用が分かれるため、事前に確認してください。
申請の流れと費用
多くの自治体で、指定希望月の前々月までに事前協議・本申請を行うスケジュールが組まれています(締切は自治体ごとに固定)。流れは、法人設立→事前相談→申請書類提出→書類審査→指定、が一般的です。申請手数料は0〜30,000円程度で、無料の自治体もあれば3万円前後を徴収する自治体もあり、地域差があります。実費としては、人件費・物件取得費・賠償保険料の方が大きな負担になります。
よくある差し戻し・不許可理由
- 常勤換算2.5人を満たす資格者の確保ができていない(雇用契約書・資格証の不備)。
- 管理者やサ責の常勤性・専従性が証明できない。
- 事務室や面接スペースが要件を満たさない、図面と現況が一致しない。
- 運営規程の記載(営業日時・報酬・苦情対応)に漏れがある。
人員は「採用予定」では足りず、指定日時点で確保されている実態が求められます。
関連する手続き・更新
指定後は介護給付費の請求のため国保連合会への届出が別途必要です。指定の有効期間は6年で、更新申請を怠ると失効します。管理者・サ責の変更、事業所移転、定款変更などは10日以内の変更届が必要で、届出漏れは実地指導での指摘対象になります。なお、自治体・所管庁により細部の基準や提出書類は異なるため、必ず管轄窓口で最新の手引きを入手してください。
許認可の申請費用としては平均的な金額です。法定の手数料のため、減額や免除は原則ありません。
申請手順
- 1人員・設備基準の確認
- 2都道府県に指定申請
- 3審査
- 4指定通知の交付
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- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
- ●自治体ごとに手続きや要件が異なります。必ずお住まいの自治体のウェブサイトで最新情報を確認してください。
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