化粧品輸入届出
管轄: 厚生労働省 / 根拠法令: 医薬品医療機器等法第14条
海外で製造された化粧品を輸入販売するための届出。輸入元の品質管理体制の確認が必要。
化粧品輸入届出は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用が高額になるケースがあるため、事前の資金計画が重要です。審査期間は標準的で、厚労省での処理に通常1か月前後を見込んでおきましょう。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
この届出の位置づけ
「化粧品輸入届出」は単独の届出ではなく、海外製造の化粧品を日本国内で輸入販売するために必要な複数の許可・届出の総称として使われることが多い。医薬品医療機器等法(薬機法)上、化粧品を業として市場に出す行為は「製造販売」にあたり、輸入はその一形態として規制される。海外ブランドの代理店、越境ECの転売事業者、自社開発を海外OEMに委託する事業者などが対象になる。
注意すべきは、単に「届出を1枚出す」では済まない点。実態としては以下を段階的に揃える必要がある。
取得が必要になる主な許可・届出
- 化粧品製造販売業許可:日本国内で化粧品を上市する主体に必須。総括製造販売責任者・品質保証責任者・安全管理責任者の三役を置き、GQP(品質管理)・GVP(製造販売後安全管理)体制を整えることが条件。
- 化粧品製造業許可(「包装・表示・保管」区分):輸入品を国内で保管し、日本語表示ラベルを貼付する工程が「製造」にあたるため必要。
- 外国製造業者の登録(外国製造業者届):海外の製造所を届け出る。
- 化粧品製造販売届:輸入する品目ごとに、製造販売前に都道府県を通じて届け出る。全成分名の届出を含む。
申請の流れ
1. 三責任者の選任と社内体制(標準業務手順書=SOPの整備)を先に固める。 2. 保管・表示作業を行う施設を確保し、製造業許可(包装等区分)を申請。 3. 製造販売業許可を申請(GQP/GVP体制が審査される)。 4. 海外製造所を登録し、品目ごとに製造販売届を提出。 5. 日本語表示(全成分・製造販売業者名・容量・使用上の注意等)を整え、輸入・出荷開始。
許可申請は都道府県薬務課が窓口で、書類審査に加え施設の実地調査が入る。許可取得までは数週間〜数か月を見込む。
費用の内訳
- 製造販売業許可・製造業許可の申請手数料:それぞれ数万円程度(金額は都道府県により異なる)。
- 製造販売届:品目ごとに必要。手数料は自治体により異なる。
- 上記とは別に、責任者の人件費、SOP整備、ラベル翻訳・成分確認、保管施設のコストが実務上の負担となる。
- 行政書士等へ代行を依頼する場合は別途報酬が発生する。
よくある差し戻し・つまずき
- 「製造販売業許可だけ取れば輸入できる」と誤解し、包装・表示の製造業許可を取らずに止まる。
- 三責任者の兼務要件・実務経験要件を満たさない人選で却下される。
- 海外成分が日本のポジティブリスト(防腐剤・紫外線吸収剤・タール色素など)や配合制限に適合せず、そのまま輸入できない。薬用化粧品(医薬部外品)に該当する成分・効能表示だと、化粧品の枠を超え別途の承認が必要になる。
- 全成分の日本語表示名(INCIから日本語標準名への変換)の不備。
更新・変更時の注意
許可は原則5年ごとの更新制で、有効期間満了前の更新申請が必要。責任者の変更、施設の移転、取り扱う製造所の追加などは都度の変更届の対象になる。新たな品目を増やすたびに製造販売届の追加が必要な点も継続的な実務として押さえておく。化粧品は承認不要だが、効能・成分が医薬部外品に踏み込む場合は承認審査が必要になるため、輸入予定品の成分表を早い段階で確認することが、後戻りを防ぐ最大のポイントになる。
申請費用が高額なため、事業計画に組み込んだ上で余裕を持った資金準備をおすすめします。
申請手順
- 1輸入元の製造業者の品質管理体制を確認する
- 2輸入届出書、成分表、安全性データを準備する
- 3厚生労働省に輸入届出を提出する
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- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
- ●厚労省管轄のため、保健所での事前相談が効果的です。管轄の保健所は市区町村のウェブサイトで確認できます。
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