精神科訪問看護・指導料施設基準届出
管轄: 厚生労働省(地方厚生局) / 根拠法令: 健康保険法第63条・特掲診療料の施設基準
精神科の訪問看護・指導を行うための施設基準届出。精神科を標榜し専従の看護師等の配置が必要。
精神科訪問看護・指導料施設基準届出は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用は無料のため、費用面のハードルは低いといえます。審査期間は標準的で、厚労省での処理に通常1か月前後を見込んでおきましょう。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
この届出は何のためのものか
精神科訪問看護・指導料は、保険医療機関(病院・診療所)に勤務する看護師等が、在宅の精神疾患患者やその家族のもとを訪問して看護・療養指導を行った場合に算定する診療報酬項目です。この点数を診療報酬として算定するには、あらかじめ地方厚生(支)局長あてに「施設基準に係る届出」を提出し、受理されていることが前提になります。届出を出さずに訪問しても、自由診療や持ち出しになり保険請求はできません。
注意すべきは、これは医療機関が自院の医師の指示のもとで直接訪問看護を行う場合の届出だという点です。訪問看護ステーション(指定訪問看護事業者)が行う精神科訪問看護は、根拠が訪問看護療養費(精神科訪問看護基本療養費)となり、別系統の手続きになります。自院がどちらの主体で在宅支援を行うのかを最初に整理してください。
対象となる医療機関と主な要件
- 精神科、神経科、神経内科、心療内科、神経科のいずれかを標榜していること
- 精神科を担当する常勤の医師が配置され、その医師の指示のもとで訪問が行われること
- 訪問を担う保健師・看護師・准看護師・作業療法士・精神保健福祉士が、精神科病棟や精神科外来の勤務経験、精神疾患患者への訪問看護経験、保健所等での精神保健業務経験、または精神科訪問看護に関する研修修了のいずれかに該当すること
つまり「精神科を標榜していること」と「精神科対応の経験・研修要件を満たす職員がいること」が二本柱です。一般科の看護師をそのまま充てるだけでは要件を満たしません。
届出の流れと費用
1. 施設基準の様式(基本診療料・特掲診療料の届出様式)に、標榜科・人員・経歴を記載 2. 職員の経歴書や研修修了証など、要件該当を裏づける添付書類を準備 3. 管轄の地方厚生(支)局(都府県事務所)へ郵送または持参で提出
届出自体に手数料はかからず無料です。費用は実質的に書類作成と人員確保の社内コストに限られます。
算定開始時期は、原則として届出が受理された月の翌月1日からです(提出時期によって当月から算定できる例外もあるため、正確な起算日は管轄厚生局に確認してください)。
よくある差し戻し・返戻の理由
- 標榜科の記載と医療機関の届出内容(医療法上の標榜)が一致していない
- 訪問職員の経験・研修要件を示す添付書類が不足している
- 指示を出す精神科医師の常勤性が確認できない
- 様式の改定版を使っていない、記載年月日や押印の漏れ
経歴・研修要件は審査で最も見られる部分です。該当条件のどれを満たすのかを職員ごとに明確にし、証憑を揃えてから提出すると返戻を避けやすくなります。
関連・付随する手続きと変更時の注意
前提として保険医療機関の指定を受けていること、精神科を標榜する開設届(医療法)が済んでいることが必要です。在宅医療を広げる場合は在宅療養支援診療所などの届出と併せて検討されることもあります。
施設基準は届出後も維持義務があります。要件を満たす職員が退職・異動して人員構成が変わったとき、標榜科を変更したときは、速やかに変更(辞退含む)の届出が必要です。要件を満たさないまま算定を続けると、後の個別指導・適時調査で返還を求められる可能性があるため、人員に変動があった時点で要件充足を再確認してください。
申請手数料は無料です。ただし、添付書類の取得費用(住民票・登記簿謄本など)が別途かかる場合があります。
申請手順
- 1精神科経験看護師の確保
- 2地方厚生局に届出書を提出
- 3届出受理
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- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
- ●厚労省管轄のため、保健所での事前相談が効果的です。管轄の保健所は市区町村のウェブサイトで確認できます。
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