訪問看護ステーション指定(医療保険)
管轄: 厚生労働省(地方厚生局) / 根拠法令: 健康保険法第88条
医療保険による訪問看護サービスを提供するための指定。主として医療ニーズの高い利用者にサービスを提供する。
訪問看護ステーション指定(医療保険)は、取得までに十分な準備と専門知識が求められる許認可です。申請費用は一般的な水準で、事前に予算を確保しておくと安心です。厚労省の審査には時間がかかるため、事業開始の2〜3か月前には申請準備を始めることをおすすめします。なお、6年ごとの更新が必要なため、取得後も継続的な管理が求められます。
この指定の位置づけ
訪問看護ステーションは、主治医の指示(訪問看護指示書)に基づき、看護師等が利用者の自宅を訪問して療養上の世話や診療の補助を行う事業所です。制度上の入口は介護保険法に基づく「指定訪問看護事業者(訪問看護)」の指定で、これを都道府県知事(指定都市・中核市では市長)から受けます。
重要なのは、この介護保険の指定を受けると、健康保険法第88条の規定により医療保険の訪問看護を提供する事業者とみなされる(みなし指定)点です。つまり医療保険用に別個の指定申請を行うのではなく、本体の指定取得が医療保険の訪問看護療養費算定の前提になります。がん末期・難病・精神疾患・乳幼児など、医療ニーズの高い利用者は医療保険の対象となります。
取得の必須要件
- 法人格があること(株式会社・医療法人・社団・NPO等)。定款の事業目的に訪問看護事業の記載が必要
- 看護職員(保健師・看護師・准看護師)を常勤換算2.5人以上配置。うち1人は常勤
- 管理者は保健師または看護師の常勤専従が原則。適切な研修を受けた者が望ましいとされる
- 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士は必要に応じて配置可能
- 事務室、利用者へのサービス提供に必要な設備・備品、感染予防に必要な設備
申請の流れ
1. 法人設立(または事業目的の追加変更) 2. 指定権者への事前相談(人員・物件の適合確認) 3. 指定申請書類の提出 4. 書類審査・必要に応じ実地確認 5. 指定(多くの自治体で毎月1日付。申請締切は前月の中旬など、自治体により異なる)
費用の内訳
- 指定申請手数料は0〜30,000円程度。都道府県は無料の例が多く、政令市・中核市で数万円かかる場合があり、自治体により異なる
- 別途、法人設立費用、看護職員2.5人分の人件費、物件取得・賃借費用が実質的な負担になります
よくある差し戻し・不許可理由
- 常勤換算2.5人の人員基準を満たさない(最頻出)
- 管理者の専従・常勤要件の不備、他事業との人員二重カウント
- 定款の事業目的に訪問看護が記載されていない
- 申請締切日に間に合わず指定月がずれる
更新・変更時の注意
指定は6年ごとの更新制です。管理者・看護職員の変更、事業所移転、運営規程の変更などは、その都度の変更届が必要です。精神科訪問看護や機能強化型を行う場合は追加要件があるため、開設時に将来の方針も含めて指定権者に確認しておくことをおすすめします。
申請手数料に加え、専門家への依頼費用を含めると総額が大きくなる可能性があります。事前に見積もりを取ることをおすすめします。
申請手順
- 1人員・設備基準の確認
- 2地方厚生局に指定申請
- 3審査
- 4指定通知の交付
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- ●行政書士などの専門家への依頼を積極的に検討しましょう。初回は特に専門家のサポートが有効です。
- ●事前相談は必須です。申請窓口で個別の要件や注意点を確認してから書類作成に入りましょう。
- ●書類の種類が多いため、準備に1〜2か月は見込んでおくと安心です。
- ●補正指示(書類の修正依頼)が入ることを想定し、担当者との連絡手段を確保しておきましょう。
- ●類似の許認可を取得した事業者に体験談を聞くと、具体的な注意点がわかります。
- ●厚労省管轄のため、保健所での事前相談が効果的です。管轄の保健所は市区町村のウェブサイトで確認できます。
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