移動支援事業所指定(地域生活支援事業)
管轄: 厚生労働省 / 根拠法令: 障害者総合支援法第77条
障害者の外出時の移動を支援する移動支援事業所の指定。市区町村が実施主体の地域生活支援事業。
移動支援事業所指定(地域生活支援事業)は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用は一般的な水準で、事前に予算を確保しておくと安心です。厚労省の審査には時間がかかるため、事業開始の2〜3か月前には申請準備を始めることをおすすめします。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
何のための指定か
移動支援事業は、障害者総合支援法第77条に定める「地域生活支援事業」のひとつで、屋外での移動が困難な障害者・障害児に対し、社会参加や余暇活動のための外出を支援するサービスです。買い物、通院、冠婚葬祭、公的手続き、行政が認める範囲の余暇外出などが対象になります。
重要なのは、移動支援が国の「自立支援給付」ではなく、市区町村が実施主体の事業である点です。同じ移動系でも、視覚障害者向けの「同行援護」や知的・精神障害者向けの「行動援護」は介護給付(都道府県が指定する指定障害福祉サービス)であり、制度上まったく別物です。移動支援はこれらに該当しない外出ニーズを補完する位置づけになります。
申請先と仕組み
実施主体が市区町村であるため、指定(自治体によっては「登録」「委託」)の基準・申請書類・報酬単価がすべて自治体の要綱で定められ、地域ごとに大きく異なります。A市で通った内容がB市ではそのまま使えないと考えてください。まず開業予定地の市区町村障害福祉課に「移動支援事業の実施要綱と申請様式」を請求するのが最初の一歩です。
主な要件
- 法人格があること。定款・登記の事業目的に障害福祉サービスまたは移動支援に関する記載が必要
- 管理者を置くこと
- サービス提供責任者を配置すること(介護福祉士、実務者研修・初任者研修修了者など、自治体指定の資格・経験)
- 実際に支援を行う従業者(ヘルパー)が、介護職員初任者研修修了者等の要件を満たすこと
- 事務室・相談スペースなど運営に必要な設備、損害賠償保険への加入
資格要件は自治体・所管庁により異なるため、必ず要綱で確認してください。
費用の目安
申請手数料は無料〜数千円程度で、不要とする自治体も多くあります。実際のコスト中心は、法人設立費用、ヘルパー資格取得・研修費、事務所の備品・保険料です。
よくある差し戻し・不指定の理由
- 他自治体の基準で書類を作り、申請先の要綱と人員・資格要件が合っていない
- 定款の事業目的に移動支援の記載がない
- サービス提供責任者・従業者の資格を証する書類の不足
- 登録制をとる自治体で、指定制と取り違えて手続きを進めた
関連する許認可・更新
居宅介護(訪問系)や同行援護・行動援護と併せて運営する事業者が多く、人員を兼務させる設計が現実的です。これらを同時に行う場合は都道府県の指定障害福祉サービスの手続きが別途必要になります。
更新の扱いも自治体次第で、有効期間を設けて更新を求める市区町村と、変更届のみで継続できる市区町村があります。管理者・サービス提供責任者の変更、事業所移転の際は変更届の提出期限が定められているため、要綱で確認のうえ期限内に届け出てください。
許認可の申請費用としては平均的な金額です。法定の手数料のため、減額や免除は原則ありません。
申請手順
- 1市区町村への事前相談
- 2従事者の確保
- 3指定申請書類の提出
- 4審査・指定決定
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- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
- ●厚労省管轄のため、保健所での事前相談が効果的です。管轄の保健所は市区町村のウェブサイトで確認できます。
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