水産試験場利用許可
管轄: 農林水産省 / 根拠法令: 各都道府県条例
都道府県の水産試験場の施設や海面を利用するための許可。研究・試験目的。
水産試験場利用許可は、比較的スムーズに取得できる許認可です。申請費用も比較的安価に設定されています。審査期間は標準的で、農水省での処理に通常1か月前後を見込んでおきましょう。なお、1年ごとの更新が必要なため、取得後も継続的な管理が求められます。
何のための許可か
水産試験場利用許可は、都道府県が設置する水産試験場(水産技術センター・水産研究所などの名称の場合もある)の施設・設備や、試験場が管理する水面・試験漁場を、研究や試験のために借りて使うための許可です。一般的な漁業を営むための許可(漁業権・知事許可漁species)とは目的が異なり、あくまで「試験・研究・実証」を主目的とする利用を想定しています。
想定される対象者は次のような事業者・団体です。
- 養殖・種苗生産の事業化前に、試験場の飼育水槽や循環ろ過設備で予備飼育・歩留まり試験をしたい水産事業者
- 新しい漁具・養殖資材・餌料・水処理機器の効果を、試験場の実証フィールドで検証したいメーカー
- 大学・高専・民間研究機関との共同研究で、試験場の分析機器(成分分析・病理検査・遺伝子解析等)や標本を使いたい研究者
取得の要件と申請の流れ
要件は試験場ごとの条例・利用規程で定められ、内容は自治体により異なりますが、共通して問われるのは「利用目的が試験研究に該当すること」と「他の試験業務・他の利用者の妨げにならないこと」です。営利目的の量産・販売そのものを試験場で行うことは原則認められません。
おおまかな流れは以下の通りです。
- まず利用したい試験場へ事前相談する(水槽・船・分析機器など使いたい設備に空きがあるか、研究員の立ち会いが要るかをここで確認)
- 利用申請書に、目的・期間・使用設備・取扱う生物種・人員などを記載して提出
- 試験場側の審査・日程調整を経て許可決定
- 利用後に結果報告書の提出を求められることが多い
費用の内訳
申請手数料は0〜5,000円程度と低額で、無料の試験場も少なくありません。ただし注意したいのは、許可手数料とは別に「施設使用料」が条例の料金表に基づいて発生する点です。水槽1基あたりの日額・面積あたりの月額、調査船の傭船料、分析機器の1検体あたりの手数料などが別建てで規定されているのが一般的で、ここが実費の中心になります。電気・海水・薬品などの消耗品を実費負担とする運用もあります。
つまずきやすい点
- 目的が「試験研究」と読み取れず、実質的に営業生産とみなされて差し戻されるケース
- 使いたい設備や試験水面が既に他の試験で埋まっており、希望時期に取れないケース
- 場外から生物を持ち込む際、病害(特定疾病)の侵入防止のため検査証明や移動制限を求められ、別途調整が必要になるケース
関連する手続き
試験で生産した種苗や活魚を場外へ持ち出す・移動するときは、家畜伝染病・水産資源保護の観点から別の届出や移動規制がかかることがあります。海面で採捕を伴う試験を行う場合は、試験研究として知事の特別採捕許可(特別採捕)が別途必要になる場合があるため、利用申請とあわせて所管の水産担当課に確認してください。利用期間の延長や使用設備の変更を行う際は、原則として変更申請または再申請が必要です。
費用は少額で済むため、個人事業主やフリーランスの方も負担なく申請できます。
申請手順
- 1利用許可申請書の作成
- 2利用目的の明示
- 3水産試験場への申請
- 4許可証の交付
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- ●必要書類のチェックリストを作り、一つずつ確実に準備しましょう。
- ●窓口での手続きは比較的スムーズです。混雑を避けるため、開庁直後の来所がおすすめです。
- ●記入例を事前に確認しておくと、その場で迷わず記入できます。
- ●農水省管轄のため、地方農政局や都道府県の農政部門が窓口になります。地域ごとに運用が異なる場合があるので注意しましょう。
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