USCPA(米国公認会計士)相互承認
管轄: 金融庁 / 根拠法令: 公認会計士法附則
外国公認会計士として日本で一定の業務を行うための届出
USCPA(米国公認会計士)相互承認は、取得までに十分な準備と専門知識が求められる許認可です。申請費用は無料のため、費用面のハードルは低いといえます。金融庁の審査には時間がかかるため、事業開始の2〜3か月前には申請準備を始めることをおすすめします。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
何のための制度か
USCPA(米国公認会計士)を保有していても、それだけで日本国内の監査証明業務を行うことはできません。日本で公認会計士の独占業務(財務諸表監査など)に携わるには、公認会計士法に基づき内閣総理大臣(実務は金融庁が所管)の資格承認を受け、日本公認会計士協会に登録する必要があります。この「外国公認会計士」の資格承認制度が、本項で扱う相互承認の枠組みです。
根拠は公認会計士法附則および同法の外国公認会計士に関する規定で、外国で会計士資格を取得した者が、相互主義(その国が日本の公認会計士に同等の扱いを認めていること)を前提に、日本での資格を認められる仕組みです。
対象者
- 米国の州ボードが発行するCPAライセンスを保有している人
- 日本国内で監査法人への所属や監査証明業務を行いたい人
- 外資系企業・グローバル監査業務で日本の公認会計士資格も必要とする人
単に経理・財務・コンサルでUSCPAの知識を活かす場合、この承認は不要です。あくまで「日本の公認会計士業務」を行う場合に必要になる制度であり、必要性は限定的です。
取得の必須要件
- 外国(米国の該当州)における公認会計士資格を有していること
- 相互主義の要件を満たすこと(その州・国が日本の公認会計士を同等に扱うこと)
- 日本の法令・会計制度に関する考査(資格認定のための試験)に合格すること
最大の難所は最後の考査です。日本の会社法・金融商品取引法・税法・監査基準など、日本固有の制度知識が問われ、USCPAの試験範囲とは大きく異なります。米国は州ごとに制度が異なるため、相互承認が実務上成立しにくく、現状この制度を通じた承認実績はごく限られています。難易度がhardである理由はここにあります。
申請の流れ
1. 自身の保有するライセンスが相互承認の対象となり得るか、金融庁・日本公認会計士協会に事前確認する 2. 外国公認会計士の資格承認申請を行う 3. 日本の法令等に関する考査を受験・合格する 4. 承認後、日本公認会計士協会に公認会計士として登録する
申請手数料そのものは原則無料ですが、登録段階では協会の入会金・年会費が別途発生します。
費用の内訳
- 資格承認申請:手数料は基本的にかからない
- 考査の受験:受験に伴う実費(変動するため要確認)
- 日本公認会計士協会への登録:入会金・年会費(協会規程により異なる)
金額は時期や区分で変わるため、最新額は金融庁・日本公認会計士協会の公表情報で確認してください。
よくある差し戻し・不承認の理由
- 相互主義の要件を満たさない州・資格区分での申請
- 考査の不合格(日本固有の法令・監査制度の理解不足)
- 保有資格がアクティブでない(更新切れ・CPE未充足など)
「USCPAを持っていれば日本でも会計士になれる」という誤解が最も多い差し戻し要因です。実際には日本制度の考査が独立したハードルとして存在します。
現実的な代替・関連手続き
- USCPAの知識を国内で活かすだけなら、本承認は不要
- 日本の公認会計士として働きたい場合、相互承認ルートより日本の公認会計士試験を受験する方が現実的なケースが多い
- 監査業務でなく税務を行う場合は税理士登録が別途必要
まず「自分が日本で何の業務を行いたいのか」を切り分け、本当に日本の公認会計士資格が必要かを確認することが、最初に取るべき行動です。
申請手数料自体は無料ですが、書類準備が複雑なため、行政書士への依頼費用を考慮に入れておくと安心です。
申請手順
- 1日本公認会計士協会に届出
- 2外国資格の確認
- 3一定範囲での業務開始
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無料で相談する →取得のポイント
- ●行政書士などの専門家への依頼を積極的に検討しましょう。初回は特に専門家のサポートが有効です。
- ●事前相談は必須です。申請窓口で個別の要件や注意点を確認してから書類作成に入りましょう。
- ●書類の種類が多いため、準備に1〜2か月は見込んでおくと安心です。
- ●補正指示(書類の修正依頼)が入ることを想定し、担当者との連絡手段を確保しておきましょう。
- ●類似の許認可を取得した事業者に体験談を聞くと、具体的な注意点がわかります。
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