メガネ店に必要な許認可
メガネ・コンタクトレンズの販売
メガネ店開業で必要な許認可の全体像
メガネ店の開業でまず押さえるべきは「メガネそのものの販売には許認可は不要」という点です。視力補正用の眼鏡は医療機器に該当しないため、フレームやレンズを売るだけなら届出も許可もいりません。許認可が必要になるのは、ほぼすべてのメガネ店が併売するコンタクトレンズを扱う瞬間からです。
視力補正用コンタクトレンズ、および度なしのカラーコンタクトは「高度管理医療機器」に分類されます。これを販売・貸与するには、店舗(営業所)ごとに高度管理医療機器等販売業・貸与業許可が必要です。DB上「コンタクトレンズ販売業許可」と呼んでいるものは、実務上この高度管理医療機器の許可と同一と考えてください。コンタクトを置くなら「状況により必要」ではなく必須になります。
補聴器を併売する場合は別枠で、補聴器は「管理医療機器」のため管理医療機器販売業・貸与業届出が必要です。許可(審査あり)と届出(提出のみ)で手続きの重さが違う点に注意してください。
取得の順序と依存関係
1. 事業形態を決める。個人事業なら開業から1か月以内に税務署へ個人事業の開業届を出します。法人で始めるなら先に法人設立登記を済ませ、登記簿上の所在地を営業所として申請に使います。 2. 店舗物件を確保する。許可申請には営業所の構造設備が要件になるため、内装が固まる前に保健所へ事前相談しておくと手戻りが減ります。 3. 営業所管理者を確保する。高度管理医療機器の許可には、所定の基礎講習を修了した管理者の常駐が条件です。オーナー自身が受けるか、有資格スタッフを雇うかをこの段階で決めます。 4. 管轄の保健所(都道府県・政令市)へ高度管理医療機器等販売業・貸与業許可を申請する。標準処理期間は概ね2〜4週間で、許可がおりるまでコンタクトは販売できません。
順序の肝は「管理者の講習修了」と「物件の確保」が許可申請の前提になることです。ここが揃っていないと申請を受理してもらえません。
費用の目安
- 高度管理医療機器等販売業・貸与業許可の申請手数料: 概ね5,000〜10,000円(自治体により異なる)
- 管理者の基礎講習受講料: 1万円台が目安
- 管理医療機器販売業・貸与業届出: 数千円または無料の自治体あり
- 個人事業の開業届: 無料
- 法人設立登記: 合同会社で登録免許税6万円〜、株式会社で登録免許税15万円+定款認証約5万円〜
許認可本体のコストは大きくなく、開業資金の中心はあくまで物件・内装・検眼機器・在庫です。
見落としやすい点・よくあるつまずき
- 「うちはメガネがメインだから許可は不要」と判断してコンタクトを置き、無許可販売になるケース。度なしカラコンも規制対象です。
- 許可の有効期間は6年で、更新申請を失念すると失効します。
- 管理者には継続的な研修受講義務があり、人を入れ替えた際の変更届も忘れがちです。
- ネット通販でコンタクトを売る場合は、許可に加えて特定商取引法に基づく表示が必要になります。
許可要件や手数料は自治体・保健所により細部が異なるため、物件選定の段階で管轄保健所に一度確認しておくことを推奨します。