特定施設設置届出(大気汚染防止)
管轄: 都道府県 / 根拠法令: 大気汚染防止法第6条
ばい煙等を排出する特定施設の設置届出
特定施設設置届出(大気汚染防止)は、比較的スムーズに取得できる許認可です。申請費用は無料のため、費用面のハードルは低いといえます。自治体の審査には時間がかかるため、事業開始の2〜3か月前には申請準備を始めることをおすすめします。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
何のための届出か
特定施設設置届出(大気汚染防止法第6条)は、ばい煙を大気中に排出する一定規模以上の施設を新たに設置する際、事前に都道府県知事(政令市・特別区では市区長)へ届け出る制度です。届出によって行政が排出基準の遵守状況をあらかじめ確認し、地域の大気環境を保全することを目的とします。
対象は「ばい煙発生施設」に該当する設備を持つ事業者です。代表例は次のとおりで、施設ごとに規模要件が大気汚染防止法施行令別表第一で定められています。
- ボイラー(伝熱面積10㎡以上、またはバーナーの燃焼能力が重油換算50L/h以上)
- 金属溶解炉、加熱炉、乾燥炉
- ディーゼル機関・ガスタービン(燃料燃焼能力が一定以上)
- 焼却炉、廃棄物焼却施設
工場・クリーニング店のボイラー、食品工場の加熱炉、鋳造業の溶解炉などが典型的に該当します。規模が要件未満なら届出は不要です。
申請の流れと費用
最大の特徴は「設置工事に着手する60日前まで」に届け出る点です。届出後60日間は工事に着手できない実施制限期間があり、ここを見落とすと工程が遅れます(行政が支障なしと認めれば期間短縮は可能)。
- 該当判定:設置予定の施設が施行令の規模要件に当たるか確認
- 届出書作成:施設の種類・構造・使用燃料・排出ガス量・処理方法・配置図などを記載
- 提出:都道府県・政令市の環境部局へ。工事着手60日前まで
- 受理後:実施制限期間の経過、または短縮承認を待って着工
費用は無料です。届出自体に手数料はかかりません。ただし排出基準を満たすための集じん機・脱硫装置などの設備投資や、ばい煙量の測定・計量証明にかかる費用は別途発生します。
よくある差し戻し・是正の理由
- 規模要件の判定誤り(該当しないと自己判断して未届のまま着工)
- 60日前ルールを知らず、着工直前・着工後に提出
- 排出ガス処理方法の記載が不十分で、排出基準を満たす根拠が示せない
- 使用燃料や施設能力の数値が設計値と不整合
特に無届のまま設置した場合は法第33条以下の罰則対象となるため、規模判定は早い段階で行政に相談するのが安全です。
付随する手続きと変更時の注意
設置後も次の届出義務が継続します。
- 構造・使用方法・処理方法を変える場合は「変更届出」(こちらも変更工事の60日前まで)
- 氏名・住所の変更、施設の使用廃止、相続・合併等による承継があった場合の各届出
- 設置者には排出基準の遵守義務と、ばい煙量・濃度の測定・記録義務(測定頻度は施設・自治体により異なる)
VOC排出施設や一般粉じん発生施設は別の届出区分(法第17条の5・第18条)となり、要件や届出先窓口が異なります。複数種類の施設を持つ場合は、施設ごとに該当条文を整理してください。規模要件・測定頻度・実施制限の短縮可否は自治体の上乗せ条例で異なることがあるため、提出先の環境部局に事前確認することを推奨します。
申請手数料は無料です。書類の準備さえ整えば、費用をかけずに取得できます。
申請手順
- 1都道府県知事に届出書を提出(設置60日前まで)
- 2届出受理
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- ●必要書類のチェックリストを作り、一つずつ確実に準備しましょう。
- ●窓口での手続きは比較的スムーズです。混雑を避けるため、開庁直後の来所がおすすめです。
- ●記入例を事前に確認しておくと、その場で迷わず記入できます。
- ●自治体ごとに手続きや要件が異なります。必ずお住まいの自治体のウェブサイトで最新情報を確認してください。
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