ドローン飛行許可(カテゴリーIII)
管轄: 国土交通省 / 根拠法令: 航空法第132条の85
第三者上空での補助者なし目視外飛行(レベル4飛行)のための許可。最も高度なドローン飛行許可区分。
ドローン飛行許可(カテゴリーIII)は、取得までに十分な準備と専門知識が求められる許認可です。申請費用が高額になるケースがあるため、事前の資金計画が重要です。国交省の審査には時間がかかるため、事業開始の2〜3か月前には申請準備を始めることをおすすめします。なお、1年ごとの更新が必要なため、取得後も継続的な管理が求められます。
カテゴリーIIIとは何か
カテゴリーIIIは、航空法上の特定飛行のうち最もリスクの高い区分で、いわゆる「レベル4飛行」を指します。具体的には、立入管理措置(補助者の配置やコーンによる区画など第三者の立入りを防ぐ措置)を講じずに、第三者が存在しうる上空で行う目視外飛行です。市街地上空での長距離物流、山間部や離島への配送、広域インフラ点検などを補助者なしで実現するための許可であり、人がいる空間の上を飛ぶ前提のため、要求される安全性のハードルが格段に高くなります。
取得に必須の3点セット
カテゴリーIIIは、他の許可と違い「許可書1枚」では完結しません。次の3つがすべて揃って初めて飛行できます。
- 一等無人航空機操縦士の技能証明(国家資格)— 指定試験機関での学科・実地・身体検査の合格が必要
- 第一種機体認証を受けた機体 — 機体の設計・製造・整備が国の基準を満たすことの証明
- 国土交通大臣による飛行の許可・承認 — DIPS2.0を通じた個別審査
二等資格や認証なし機体ではカテゴリーIIIの飛行はできません。型式認証を受けた市販機を使う場合と、認証機がない機体を個別に第一種機体認証へ持ち込む場合とで、準備の重さが大きく変わります。
申請の流れと費用の考え方
手続きは概ね、一等技能証明の取得 → 第一種機体認証の取得 → 運航形態に応じたリスク評価書・運航管理体制の整備 → DIPS2.0での許可・承認申請、という順で進みます。審査では飛行経路ごとのリスク分析、緊急時対応、機体の信頼性、操縦者の体制が個別に精査されます。
ここで示す50,000〜300,000円は、主に許可・承認申請(書類作成・代行を含む)にかかる費用の目安です。実際には、これとは別に技能証明の取得費用や機体認証の手数料が発生し、その金額は登録講習機関・申請内容により異なります。総額は運航規模によって大きく変動するため、事前に内訳を分けて見積もることが重要です。
つまずきやすい点
- リスク評価が不十分 — 第三者上空という前提に対し、墜落時の被害想定や代替経路の検討が浅いと差し戻されます
- 運航管理体制の実体不足 — 運航管理者・整備の記録・教育訓練の仕組みが書面だけで運用実態を伴わないケース
- 機体と資格の不整合 — 飛行させたい機体が第一種機体認証を満たしていない、操縦者の限定変更(夜間・目視外)が未取得
関連手続きと維持管理
機体には機体認証の有効期間(型式認証の有無で更新サイクルが異なります)があり、技能証明にも更新が必要です。許可・承認は飛行内容に紐づくため、経路・機体・運航体制を変更する際は再申請または変更手続きを要します。電波利用が絡む場合は無線局免許等の別手続き、土地上空の利用には地権者・自治体との調整が必要になることもあります。
まず取り組むべきは、自社の飛行が本当にカテゴリーIIIに該当するかの切り分けです。立入管理措置を講じればカテゴリーII(レベル3以下)で足りる場合も多く、その場合は要件が大きく軽くなります。レベル4が不可欠かを見極めたうえで、技能証明・機体認証から逆算してスケジュールを組むことをおすすめします。
高額な申請費用と複雑な手続きが伴います。書類不備による再申請を避けるため、専門家のサポートを受けることを強く推奨します。
申請手順
- 1第一種機体認証の取得
- 2一等無人航空機操縦士の技能証明取得
- 3運航ルール・安全対策の整備
- 4国土交通省への飛行許可申請
- 5飛行許可証の交付
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無料で相談する →取得のポイント
- ●行政書士などの専門家への依頼を積極的に検討しましょう。初回は特に専門家のサポートが有効です。
- ●事前相談は必須です。申請窓口で個別の要件や注意点を確認してから書類作成に入りましょう。
- ●書類の種類が多いため、準備に1〜2か月は見込んでおくと安心です。
- ●補正指示(書類の修正依頼)が入ることを想定し、担当者との連絡手段を確保しておきましょう。
- ●類似の許認可を取得した事業者に体験談を聞くと、具体的な注意点がわかります。
- ●国交省管轄の許認可は、地方整備局が窓口になるケースが多いです。管轄エリアを事前に確認しましょう。
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