RegTechサービス提供届出
管轄: 金融庁 / 根拠法令: 金融商品取引法・銀行法
規制対応テクノロジー(RegTech)サービスを金融機関に提供する事業者の届出。AML/CFTシステム等が対象。
RegTechサービス提供届出は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用が高額になるケースがあるため、事前の資金計画が重要です。金融庁の審査には時間がかかるため、事業開始の2〜3か月前には申請準備を始めることをおすすめします。一度取得すれば更新の必要はなく、有効期限の心配はありません。
この届出の位置づけと対象者
「RegTechサービス提供届出」は、AML/CFT(マネロン・テロ資金供与対策)システム、本人確認(eKYC)、取引モニタリング、規制報告の自動化といった規制対応技術を、銀行・証券会社・資金移動業者などの金融機関に提供する事業者を対象とした手続きです。
注意すべき前提として、日本には「RegTech事業」という名称で一本化された単一の許認可は存在しません。提供する機能によって適用される規制が変わるため、自社サービスがどの行為に該当するかの切り分けが出発点になります。たとえば、
- 金融機関の業務委託先として内部システムのみを提供する場合 → 事業者側の届出は不要なことが多く、金融機関側の外部委託管理(監督指針)の対象になる
- 決済指図の伝達や口座情報の取得を伴う場合 → 銀行法上の「電子決済等代行業」登録(届出ではなく登録)が必要
- 投資判断・運用に関与する場合 → 金融商品取引業の登録が必要
つまり「届出で済むのか、登録が必要なのか」は、技術提供にとどまるか、規制業務そのものに踏み込むかで分かれます。
取得・届出の必須要件
共通して問われるのは以下です。所管・適用法令により内容は異なります。
- 体制要件:情報セキュリティ管理、システムリスク管理、外部委託管理の社内規程
- 人的要件:コンプライアンス・システム監査の責任者配置、反社チェック体制
- 技術要件:個人情報・本人確認データの安全管理措置(犯収法・個人情報保護法準拠)
- 財産的基礎:登録を要する業態では最低資本金・純資産要件が課される場合がある
申請・届出の流れ
1. サービス内容の法的整理(弁護士・行政書士による該当性判断) 2. 金融庁・財務局への事前相談(FinTechサポートデスク等の活用) 3. 必要書類の作成(業務方法書、社内規程、システム構成図、委託契約書) 4. 届出または登録申請の提出 → 当局審査・追加照会対応 5. 受理・登録後、業務開始
費用の内訳
提示の10万〜50万円は、主に専門家報酬と書類整備費の目安です。内訳は概ね、専門家への相談・書類作成報酬、社内規程・セキュリティ体制の整備費用です。登録を要する業態に該当した場合は、別途登録免許税や供託・資本要件が加わり、総額は大きく変動します。
よくある差し戻し・不受理理由
- 該当性の判断を誤り、本来「登録」が必要なのに「届出」で済ませようとした
- システムリスク・外部委託管理の規程が金融庁監督指針の水準を満たさない
- eKYC・本人確認の安全管理措置が犯収法の要求水準に不足
変更・更新時の注意
サービス機能を追加(例:情報取得のみから決済指図伝達へ拡張)すると、適用区分が「届出」から「登録」へ変わることがあります。機能拡張のたびに該当性を再確認し、変更前に当局へ相談してください。まずは自社サービスの行為類型を整理し、財務局のFinTech相談窓口で事前確認することが、最も確実な次の一手です。
申請費用が高額なため、事業計画に組み込んだ上で余裕を持った資金準備をおすすめします。
申請手順
- 1RegTechサービスの法的位置づけ確認
- 2サービス概要・技術仕様を記載した届出書作成
- 3金融庁への届出書提出
- 4届出受理通知の受領
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- ●申請前に窓口で事前相談を行い、要件を確認しておくと手戻りを減らせます。
- ●書類の不備は審査遅延の最大の原因です。提出前に記載漏れがないかダブルチェックしましょう。
- ●過去の申請事例や記入例がウェブ上で公開されている場合があります。参考にしてみてください。
- ●余裕を持ったスケジュールで準備を進め、期限ギリギリの申請は避けましょう。
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