特別管理産業廃棄物処理業許可
管轄: 都道府県知事 / 根拠法令: 廃棄物処理法第14条の4
感染性廃棄物や特定有害産業廃棄物など、特別管理が必要な産業廃棄物の収集運搬・処分を行うための許可。
特別管理産業廃棄物処理業許可は、取得までに十分な準備と専門知識が求められる許認可です。申請費用が高額になるケースがあるため、事前の資金計画が重要です。自治体の審査には時間がかかるため、事業開始の2〜3か月前には申請準備を始めることをおすすめします。なお、5年ごとの更新が必要なため、取得後も継続的な管理が求められます。
この許可が必要になる場面
廃棄物処理法第14条の4に基づく許可で、通常の産業廃棄物処理業許可とは別建ての制度です。爆発性・毒性・感染性など人の健康や生活環境に被害を生じるおそれがある「特別管理産業廃棄物」を、他人から委託を受けて収集運搬・処分する事業者が対象になります。自社で出した特管産廃を自分で運ぶだけなら許可は不要ですが、排出事業者には別途「特別管理産業廃棄物管理責任者」の設置義務が課されます。
対象となる主な品目は次のとおりで、自社の扱う廃棄物がどれに該当するかを最初に確定させる必要があります。
- 廃油(引火点70℃未満の揮発油類・灯油類など)
- 廃酸(pH2.0以下)・廃アルカリ(pH12.5以上)
- 感染性産業廃棄物(医療機関等から出る血液付着物・注射針など)
- 特定有害産業廃棄物(廃PCB・PCB汚染物、廃石綿等=飛散性アスベスト、水銀使用製品廃棄物、ダイオキシン類含有物、有害金属を基準値超で含む汚泥・鉱さい・ばいじん等)
許可の単位と必須要件
「収集運搬業」と「処分業(中間処理・最終処分)」は別々の許可で、両方を行うならそれぞれ申請します。また許可は都道府県知事・政令市長単位なので、積込地と荷下ろし地が別の自治体にまたがる場合は両方の許可が要ります。
主な要件は以下です。
- 講習会の修了:日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)の「特別管理産業廃棄物 収集・運搬課程」または「処分課程」を修了し、修了証を取得すること。普通産廃の課程とは別で、新規は2〜3日間と長めです。
- 経理的基礎:直近の決算が継続的に債務超過でないこと等、事業を的確かつ継続して行える財務状況。
- 施設・設備:感染性なら密閉容器と保冷車、廃石綿等なら飛散防止構造の運搬容器、品目に応じた積替保管場所など、扱う廃棄物ごとに具体的な設備が問われます。
- 欠格要件に該当しないこと(法令違反歴・暴力団排除など)。
申請の流れと費用
事前相談 → 講習会受講・修了 → 必要書類の準備(事業計画、運搬車両・容器の写真、経理関係書類、施設の図面等)→ 申請書提出 → 審査(おおむね2〜3か月)という順です。
申請手数料は新規で収集運搬業81,000円、処分業100,000円程度が目安で、両方申請すれば合算されます(自治体により異なる場合あり)。これに加え、講習会受講料、車両・容器・保管施設の整備費がかかるため、実費総額は手数料を大きく上回ります。
つまずきやすい点・更新
- 取り扱う品目に対応した設備が示せず差し戻されるケースが最多です。「特管産廃なら何でも運べる許可」ではなく、申請した品目ごとに許可されます。
- 感染性産業廃棄物は積替保管や車両表示の要件が厳しく、許可後の運用ミスが行政指導につながりやすい分野です。
- 講習会修了証には有効期限があり、更新時には再受講(更新講習)が必要です。
- 許可の有効期間は5年(優良認定を受けると7年)。更新を1日でも切らすと無許可営業になるため、満了の2〜3か月前から手続きを始めてください。役員変更・事業範囲変更・車両追加などは、その都度の変更届または事前許可が必要です。
通常の産業廃棄物処理業許可を併せて取得しておくと、扱える廃棄物の幅が広がります。難易度が高い許可なので、品目の該当判定と設備要件の確認は所管自治体の窓口で事前相談を行うのが確実です。
高額な申請費用と複雑な手続きが伴います。書類不備による再申請を避けるため、専門家のサポートを受けることを強く推奨します。
申請手順
- 1JWセンターの特別管理産業廃棄物処理業講習会を受講する
- 2事業計画書、施設図面等を準備する
- 3許可申請書を提出する
- 4施設の検査と書類審査が行われる
- 5審査通過後、許可証が交付される
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- ●行政書士などの専門家への依頼を積極的に検討しましょう。初回は特に専門家のサポートが有効です。
- ●事前相談は必須です。申請窓口で個別の要件や注意点を確認してから書類作成に入りましょう。
- ●書類の種類が多いため、準備に1〜2か月は見込んでおくと安心です。
- ●補正指示(書類の修正依頼)が入ることを想定し、担当者との連絡手段を確保しておきましょう。
- ●類似の許認可を取得した事業者に体験談を聞くと、具体的な注意点がわかります。
- ●自治体ごとに手続きや要件が異なります。必ずお住まいの自治体のウェブサイトで最新情報を確認してください。
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