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ワイナリーに必要な許認可

ワインの醸造・販売

ワイナリー開業の許認可全体像

ワイナリー開業で最大の関門は、酒税法にもとづく酒類製造免許です。自分でぶどうを醸造してワインをつくる場合、ワインは酒税法上の「果実酒」に分類され、所轄税務署を経由して国税局が審査する製造免許の取得が必須になります。これに加えて、できたワインを店頭やオンラインで売る、あるいは海外ワインを仕入れて売る場合には酒類販売業免許やワイン輸入販売業免許が別途必要です。製造と販売は免許が分かれている点が、ワイナリー特有の難しさです。

つまり必要になるのは、酒類製造免許(果実酒)、食品衛生責任者、個人事業の開業届の3点が土台で、販売形態に応じてワイン輸入販売業免許、法人で行うなら法人設立登記が加わる構造です。

取得すべき順序と依存関係

順序は次のようになります。

  • まず醸造所の土地・建物・設備計画を固める。製造免許は「どこで・どの設備で・年間どれだけ造るか」を前提に審査されるため、場所と製造数量が決まらないと申請に進めません。
  • 法人で行うなら、製造免許申請の前に法人設立登記を済ませる。申請者名義を確定させる必要があるためです。
  • 食品衛生責任者の資格を確保し、保健所への営業許可・届出の準備をする。
  • 酒類製造免許を税務署に申請する。
  • 製造免許の取得後、ワインを小売・卸・輸入販売する計画があれば酒類販売業免許(輸入販売業免許)を申請する。
  • 最後に税務署へ個人事業の開業届を提出する。

製造免許が出ないと事業が成立しないため、ここがクリティカルパスです。

費用の目安と内訳

  • 酒類製造免許の登録免許税:1免許区分につき15万円(果実酒で1区分)。
  • 法人設立登記:株式会社で実費20万円台〜(登録免許税・定款認証等)。
  • 食品衛生責任者講習:1万円前後。
  • 設備投資:破砕・圧搾機、発酵タンク、瓶詰め機、温度管理設備などで、規模により数百万〜数千万円と幅が大きい。

許認可そのものの実費より、醸造設備とぶどうの調達が資金面の中心になります。

見落としやすい点とつまずき

最大の落とし穴が最低製造数量基準です。果実酒の製造免許は年間最低6,000リットルの製造見込みを求められ、小規模スタートには高いハードルになります。これを緩和するのが構造改革特区(いわゆるワイン特区)で、認定された地域では果実酒の基準が年2,000リットルまで引き下げられます。開業地が特区かどうかで事業計画が大きく変わるため、自治体への確認は早い段階で行ってください。

そのほか、醸造技術や経営の継続性・財務基盤も審査されること、果実酒と甘味果実酒(補糖・補酸等の製法)で免許区分が分かれ得ること、自家畑のぶどう栽培には農地法上の手続きが絡む場合があることも見落とされがちです。詳細な数量基準や審査要件は所管税務署・国税局により運用が異なるため、設備発注の前に必ず事前相談を行うことをおすすめします。

スケジュール感

製造免許の標準処理期間はおおむね2〜4か月とされますが、書類補正や事前相談を含めると、計画着手から醸造開始まで半年〜1年を見込むのが現実的です。ぶどうの収穫期に醸造を間に合わせるには、逆算して前年のうちに免許申請を始める段取りが要になります。

4

必須の許認可

40,000〜42,000円

費用の目安(合計)

1

条件付きの許認可

必須の許認可

むずかしい

酒類の製造を行うための免許

管轄: 国税庁費用: 無料期間: 60〜120日

個人事業主として事業を開始した場合に提出する届出。開業から1ヶ月以内に提出する必要があります。

管轄: 税務署費用: 無料期間: 約1日

個人事業の場合

ワインの輸入・販売を行うための酒類販売業免許。輸入酒類卸売業免許が必要。

管轄: 国税庁費用: 30,000円期間: 30〜90日

飲食店や食品を取り扱う事業所に必ず1名配置が必要な資格。講習会を受講することで取得できます。

管轄: 保健所費用: 10,000〜12,000円期間: 約1日

条件によって必要になる許認可

法人設立登記60,000〜242,000円

条件: 法人設立の場合

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