行動援護事業所指定
管轄: 都道府県 / 根拠法令: 障害者総合支援法第36条
行動障害のある知的・精神障害者の外出支援等を行うための事業所指定。
行動援護事業所指定は、取得までに十分な準備と専門知識が求められる許認可です。申請費用は一般的な水準で、事前に予算を確保しておくと安心です。自治体の審査には時間がかかるため、事業開始の2〜3か月前には申請準備を始めることをおすすめします。なお、6年ごとの更新が必要なため、取得後も継続的な管理が求められます。
この指定が必要となる事業とは
行動援護事業所指定は、知的障害または精神障害により行動上著しい困難があり、常時介護を要する人に対して、外出時の移動中の介護や行動する際に生じうる危険を回避するための援護を提供する事業を行うための指定です。強度行動障害を伴う利用者の自傷・他害・パニックへの対応、不安定な行動の予防的対処(予防的支援・制御的支援)が中核であり、単なる移動の付き添いである同行援護(視覚障害者向け)や移動支援とは支援内容が明確に異なります。報酬単価は障害福祉サービスの中でも高めに設定されている一方、求められる専門性も高く、難易度は高い部類に入ります。
取得の必須要件
- 法人格があること。株式会社・合同会社・NPO法人・社会福祉法人などの法人でなければ申請できません。
- サービス提供責任者の配置。原則として、行動援護従業者養成研修を修了し、かつ知的障害者・精神障害者への直接支援の実務経験が一定年数(おおむね3〜5年など、要件区分により異なる)ある者が求められます。強度行動障害支援者養成研修修了者であることが要件・加算上重視される傾向があります。
- 行動援護従業者の確保。従業者は行動援護従業者養成研修課程を修了し、かつ知的・精神障害者への直接支援の実務経験(おおむね1年以上)が必要です。資格・経験要件を満たさない無資格者だけでは提供できません。
- 設備基準。事業の運営に必要な区画、相談スペース、必要な備品を備えた事務所。
- 運営規程、重要事項説明書、利用者との契約書類、緊急時対応体制の整備。
具体的な実務経験年数・研修区分は自治体・所管により細部が異なるため、必ず指定権者の手引きを確認してください。
申請の流れ
1. 法人格の取得・事業目的への障害福祉サービスの追加 2. 指定権者(都道府県・指定都市・中核市の障害福祉課)への事前相談 3. 人員(サ責・従業者)の確保と研修修了・実務経験の確認 4. 事務所物件の確保と設備整備 5. 指定申請書類の提出(多くの自治体で締切が毎月設定され、翌々月1日指定など処理期間がある) 6. 審査・必要に応じた現地確認 7. 指定通知・事業開始
費用の内訳
申請手数料自体は無料〜25,000円程度で、自治体によって異なります(手数料を徴収しない自治体も多い)。実際の主たるコストはこれ以外にあり、従業者の研修受講費、有資格人材の人件費、事務所の賃料・備品、社会保険労務関連の整備費用が中心です。行政書士へ代行を依頼する場合は別途報酬がかかります。
よくある不許可・差し戻し理由
- 従業者・サービス提供責任者の研修修了証または実務経験を証する書類が不足している
- 実務経験の「知的・精神障害者への直接支援」の対象範囲を満たしていない(身体障害分野の経験のみ等)
- 運営規程の記載内容が基準と不整合
- 強度行動障害への緊急時対応・記録体制が具体性を欠く
関連・付随する手続き
行動援護は単独で運営されることもありますが、居宅介護・重度訪問介護・同行援護など他の訪問系サービスと一体的に指定を受ける事業所が多くあります。これらは人員配置の兼務が可能な場合があり、同時申請でコスト効率が上がります。指定後は、報酬請求のため国保連合会への請求事業所登録も必要です。
更新・変更時の注意
指定は原則6年ごとの更新制です。サービス提供責任者や従業者の退職・入れ替え、事業所移転、運営規程の変更があった場合は、変更届を期限内(多くは10日以内など)に提出する必要があります。人員基準を満たさない期間が生じると報酬返還や指定取消のリスクがあるため、有資格者の継続的な確保が運営上の最大の課題となります。
申請手数料に加え、専門家への依頼費用を含めると総額が大きくなる可能性があります。事前に見積もりを取ることをおすすめします。
申請手順
- 1行動援護従事者養成研修の修了
- 2都道府県に指定申請
- 3審査
- 4指定通知の交付
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無料で相談する →取得のポイント
- ●行政書士などの専門家への依頼を積極的に検討しましょう。初回は特に専門家のサポートが有効です。
- ●事前相談は必須です。申請窓口で個別の要件や注意点を確認してから書類作成に入りましょう。
- ●書類の種類が多いため、準備に1〜2か月は見込んでおくと安心です。
- ●補正指示(書類の修正依頼)が入ることを想定し、担当者との連絡手段を確保しておきましょう。
- ●類似の許認可を取得した事業者に体験談を聞くと、具体的な注意点がわかります。
- ●自治体ごとに手続きや要件が異なります。必ずお住まいの自治体のウェブサイトで最新情報を確認してください。
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