体外診断用医薬品製造業許可
管轄: 都道府県知事 / 根拠法令: 医薬品医療機器等法第13条
体外診断用医薬品(検査キット等)を製造するために必要な許可。
体外診断用医薬品製造業許可は、取得までに十分な準備と専門知識が求められる許認可です。申請費用が高額になるケースがあるため、事前の資金計画が重要です。自治体の審査には時間がかかるため、事業開始の2〜3か月前には申請準備を始めることをおすすめします。なお、5年ごとの更新が必要なため、取得後も継続的な管理が求められます。
どんな事業者向けの制度か
体外診断用医薬品とは、インフルエンザ検査キット、妊娠検査薬、血糖測定用試薬、新型コロナ抗原検査キットのように、血液・尿・鼻腔ぬぐい液などの検体を「体の外で」調べるための製品です。薬機法上は医薬品の一種ですが、規制の運用は医療機器とほぼ同じ枠組み(QMS体系)で扱われる点が大きな特徴です。これらを実際に製造する事業者が、製造所ごとに取得する必要があるのがこの制度です。
注意すべきは、2014年(平成26年)の薬機法改正で、体外診断用医薬品の製造業はそれまでの「許可制」から「登録制(製造業登録)」へと移行している点です。現在は都道府県への登録手続きとなります。
「製造業」と「製造販売業」は別物
最も誤解が多いポイントです。
- 製造業(登録): 実際に製品を製造する行為・場所に対するもの。製造所ごとに必要。
- 製造販売業(許可): 完成品を自社名義で市場へ出荷・販売する責任主体に対するもの。総括製造販売責任者の設置が必須。
自社で製造して販売まで行うなら、製造業登録と製造販売業許可の両方が必要です。製造だけを請け負う場合は製造業登録のみで足りることもあります。どちらが必要かを最初に切り分けてください。
取得の主な要件
- 製造所ごとの登録(複数拠点なら拠点ごと)
- 責任技術者の設置(薬剤師、または所定の学歴・実務経験を満たす者。要件の詳細は薬機法施行規則・所管庁に確認)
- QMS省令(医療機器及び体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の基準)への適合体制
- 構造設備の基準への適合
申請の流れ
1. 製造業登録の要否・区分の確認(都道府県の薬務課に事前相談) 2. 責任技術者の確保 3. 申請書・製造所の図面・責任技術者の資格を証する書類などを準備 4. 都道府県へ登録申請 5. 製造販売を行う場合は、別途QMS適合性調査・製造販売業許可・製品ごとの承認/認証手続き
費用の内訳
- 登録手数料: 都道府県ごとに金額が異なります(数万円程度が目安)
- QMS適合性調査の手数料(製造販売・製品の承認認証に伴う場合)
- 行政書士・コンサルへの依頼費用や、QMS体制構築の社内コスト
合計額が幅を持つのは、自治体の手数料差と、製品の承認・QMS整備をどこまで外注するかによる差が大きいためです。
よくある差し戻し・つまずき
- 製造業(登録)だけ取れば販売できると誤解し、製造販売業許可・製品承認を取っていない
- 責任技術者の資格要件を満たす人材を確保できていない
- 構造設備やQMS体制が基準を満たさず、書類だけ先行している
- 製造工程の区分(一般/放射性/包装・表示・保管のみ等)の認識が申請内容とずれている
更新・変更時の注意
製造業登録は5年ごとの更新が必要です。責任技術者の変更、製造所の構造設備の変更、製造区分の変更などは、その都度の届出・変更手続きが求められます。製品を市場に出す段階では、品目ごとに承認または認証(第三者認証機関)が必要になるため、登録取得後も製品単位の手続きが続く点を見込んでスケジュールを組んでください。
具体的な区分・手数料・必要書類は都道府県によって運用が異なるため、まずは製造所を置く都道府県の薬務主管課への事前相談から始めるのが確実です。
高額な申請費用と複雑な手続きが伴います。書類不備による再申請を避けるため、専門家のサポートを受けることを強く推奨します。
申請手順
- 1体外診断薬製造に適した施設を整備する
- 2GMP基準に適合する製造体制を構築する
- 3都道府県知事に製造業許可申請書を提出する
- 4施設調査後、許可証が交付される
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- ●行政書士などの専門家への依頼を積極的に検討しましょう。初回は特に専門家のサポートが有効です。
- ●事前相談は必須です。申請窓口で個別の要件や注意点を確認してから書類作成に入りましょう。
- ●書類の種類が多いため、準備に1〜2か月は見込んでおくと安心です。
- ●補正指示(書類の修正依頼)が入ることを想定し、担当者との連絡手段を確保しておきましょう。
- ●類似の許認可を取得した事業者に体験談を聞くと、具体的な注意点がわかります。
- ●自治体ごとに手続きや要件が異なります。必ずお住まいの自治体のウェブサイトで最新情報を確認してください。
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