ウェアラブル医療機器届出
管轄: 厚生労働省 / 根拠法令: 医薬品医療機器等法
医療用ウェアラブルデバイス(心拍モニター・血糖測定器等)の製造販売届出。クラスII以上の医療機器が対象。
ウェアラブル医療機器届出は、一定の準備が必要ですが、手順を押さえれば着実に取得できる許認可です。申請費用が高額になるケースがあるため、事前の資金計画が重要です。審査が長期にわたる傾向があるため、半年以上前から計画的に準備を進めることが重要です。なお、5年ごとの更新が必要なため、取得後も継続的な管理が求められます。
この届出が必要になる場面
ウェアラブル医療機器とは、ウェアラブル心電計、装着型パルスオキシメーター、持続血糖測定器(CGM)など、身体に装着して生体情報を測定し「疾病の診断・治療・予防」に用いる機器を指します。健康管理目的の活動量計やスマートウォッチは医療機器に当たりませんが、測定値を医師の判断材料とする設計や効能効果を標榜した時点で薬機法上の医療機器となり、規制対象になります。
注意すべきは、薬機法では機器のリスクに応じて手続きが3つに分かれる点です。
- クラスI(一般医療機器): 製造販売届出(厚労大臣への届出のみ)
- クラスII(管理医療機器): 登録認証機関による第三者認証、または承認
- クラスIII・IV(高度管理医療機器): PMDA審査を経た厚労大臣承認
ウェアラブル心電計は概ねクラスII、皮下センサーを伴うCGMはクラスIII相当が多く、「届出だけで済む」ケースは限定的です。自社製品がどのクラスに該当するかの確定が、すべての出発点になります。
取得の必須要件
機器そのものの認証・承認の前に、事業者側の業許可が必須です。
- 製造販売業許可: クラスII以上を扱うには第二種、クラスIII・IV を扱うなら第一種が必要
- 三役の設置: 総括製造販売責任者・品質保証責任者・安全管理責任者を配置(兼任は条件付き)
- QMS体制: ISO 13485 に整合した品質マネジメント体制の構築とQMS適合性調査の通過
- 製造業登録: 自社・委託先・海外製造所それぞれの登録(外国製造業者登録を含む)
ソフトウェア単体で医療機器となるプログラム医療機器(SaMD)として申請する場合も、同じ業許可・QMSの枠組みが適用されます。
申請の流れと費用
一般的な流れは、クラス分類判定 → 製造販売業許可取得 → 機器の認証/承認申請 → QMS適合性調査 → 製造販売です。クラスIIなら認証申請から数か月、クラスIIIの承認審査は1年前後を見込みます。
費用の目安が50万〜500万円と幅広いのは、手続きルートで大きく変わるためです。
- 業許可申請手数料・三役確保・体制整備費
- 登録認証機関の認証手数料、またはPMDAの承認審査手数料
- QMS適合性調査の手数料
- 臨床評価資料・添付資料作成、薬事コンサル費用
つまずきやすい点
- 健康機器のつもりが効能標榜で医療機器と判定され、無許可販売状態になる
- クラス分類を軽く見て「届出」で進め、本来は認証・承認が必要だった
- QMS文書の実体が伴わず適合性調査で差し戻される
- 海外OEM製造所の登録漏れ
まずは独立行政法人PMDAの「医療機器該当性・クラス分類」相談を活用し、製品の位置づけを確定させてから業許可・薬事戦略を組み立てることをおすすめします。
申請費用が高額なため、事業計画に組み込んだ上で余裕を持った資金準備をおすすめします。
申請手順
- 1医療機器クラス分類の確認
- 2臨床性能試験の実施
- 3製造販売届出書の作成
- 4PMDA による審査
- 5届出受理・製造販売開始
ウェアラブル医療機器届出の取得でお困りですか?
無料で相談する →取得のポイント
- ●行政書士などの専門家への依頼を積極的に検討しましょう。初回は特に専門家のサポートが有効です。
- ●事前相談は必須です。申請窓口で個別の要件や注意点を確認してから書類作成に入りましょう。
- ●書類の種類が多いため、準備に1〜2か月は見込んでおくと安心です。
- ●補正指示(書類の修正依頼)が入ることを想定し、担当者との連絡手段を確保しておきましょう。
- ●類似の許認可を取得した事業者に体験談を聞くと、具体的な注意点がわかります。
- ●厚労省管轄のため、保健所での事前相談が効果的です。管轄の保健所は市区町村のウェブサイトで確認できます。
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