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広告代理店に必要な許認可

広告の企画・制作・出稿

広告代理店の開業に許認可は原則不要、ただし「扱う広告の種類」で届出が分かれる

広告の企画・制作・出稿(メディアへの広告枠の手配)という中核業務そのものには、国家資格や営業許可は必要ありません。デザイン制作、運用型広告の代行、メディアバイイングだけで始めるなら、許認可ゼロで事業を開始できます。許認可が発生するのは「屋外に物理的な広告物を出す」「電子メールで広告を送る」など、広告の出口が特定の規制法に触れる場合に限られます。ここを切り分けて準備するのが最初のポイントです。

まず整えるのは事業形態の届出

個人で始めるなら、開業日から1か月以内に税務署へ個人事業の開業届を提出します。青色申告承認申請書も同時に出しておくと節税面で有利です。法人として受注する、あるいは大手クライアントや代理店との取引で法人格を求められる場合は、先に法人設立登記を行います。広告業は信用商売で、媒体社との取引口座開設や請求書ベースの掛け取引で法人格が前提になることが多いため、出稿規模が大きくなる見込みなら設立を先行させる判断が現実的です。

屋外広告を扱うなら屋外広告業登録が必須

看板・ビルボード・のぼり・店頭サインなどの屋外広告物を、自社で掲出・設置・施工する場合、屋外広告物条例に基づく屋外広告業登録が必要です。これは都道府県・政令市ごとの登録で、業務に従事する者の中に「屋外広告物講習会」修了者などの業務主任者を置くことが求められます。看板・広告業届出やデジタルサイネージ設置事業届出も、屋外に設置するサイネージが屋外広告物に該当すれば同じ条例の枠組みで扱われます。登録要件・手数料・更新期間(多くは5年)は自治体により異なるため、設置を行う地域の窓口で必ず確認してください。制作だけ行い、設置は専門業者へ外注する場合は、自社登録が不要なケースもあります。

メール広告は特定電子メール法のルールを守る

メールマガジンやキャンペーンメールを送る運用を行うなら、特定電子メール送信に関する規律(特定電子メール法)への対応が必須です。これは「届出」というより遵守義務で、受信者の事前同意(オプトイン)の取得・記録、送信者情報と配信停止方法の表示が求められます。リスト購入による無差別配信は違法となり得るため、同意取得の仕組みを最初に設計しておきます。

オンライン広告まわりの「登録」は法令と取引慣行を区別する

オンライン広告代理店登録やデジタル広告計測事業届出といった名称の手続きは、全国一律の国家許認可として確立したものではありません。実態としては、各広告プラットフォーム(検索・SNS広告等)の代理店認定や、取引先・所管が個別に求める登録・審査であることが多く、内容は媒体や所管庁により異なります。「法律上の許認可」と「媒体・取引上の認定」を混同せず、出稿予定の媒体ごとに条件を確認するのが安全です。

開業スケジュールと見落としやすい点

費用の目安は、個人開業なら開業届のみで実質0円、法人設立で登録免許税等を含め概ね6万〜25万円程度。屋外広告業登録は登録手数料が数千円〜1万円台+講習受講料が地域ごとに加わります。順序は「事業形態の確定(開業届/設立登記)→ 扱う広告の種類を確定 → 屋外広告を扱うなら登録 → メール配信の同意設計」が基本の流れです。

つまずきやすいのは、制作・運用だけのつもりが店頭サインや屋外サイネージの設置まで請け負って屋外広告業登録漏れになるケース、景品表示法・薬機法など広告表現の規制(許認可とは別軸)への配慮不足、下請取引での発注書面の不備です。許認可は最小限でも、表現規制と契約面の整備が広告代理店の実務リスクの中心になります。

6

必須の許認可

20,000〜170,000円

費用の目安(合計)

2

条件付きの許認可

必須の許認可

看板・広告物の設置・掲出を事業として行うための届出。屋外広告業の登録が必要。

管轄: 国土交通省費用: 10,000〜30,000円期間: 7〜30日更新: 5年ごと

個人事業主として事業を開始した場合に提出する届出。開業から1ヶ月以内に提出する必要があります。

管轄: 税務署費用: 無料期間: 約1日

個人事業の場合

デジタル広告の効果測定・アトリビューション分析サービスを提供する事業者の届出。第三者計測ベンダーが対象。

管轄: 経済産業省費用: 0〜30,000円期間: 7〜14日

屋外広告物の設置・管理を行うための登録

管轄: 都道府県費用: 10,000円期間: 7〜14日更新: 5年ごと

大型デジタルサイネージを公共空間に設置する事業の届出。広告配信型のデジタル看板設置が対象。

管轄: 総務省費用: 0〜50,000円期間: 7〜30日

インターネット広告の代理販売を行う事業者の登録。プログラマティック広告やSNS広告代理が対象。

管轄: 経済産業省費用: 0〜50,000円期間: 7〜21日

条件によって必要になる許認可

条件: 特定電子メール送信の届出

法人設立登記60,000〜242,000円

条件: 法人設立の場合

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