クリーニング店に必要な許認可
衣類のクリーニング
クリーニング店開業に必要な許認可の全体像
クリーニング店の開業は、クリーニング業法に基づく「クリーニング所開設届出」が手続きの中心になります。これは都道府県知事(実際の窓口は店舗所在地を管轄する保健所)への届出で、営業を始める前に提出する必要があります。届出の前提として、施設の構造設備が法定基準を満たしていること、そして原則として店舗ごとに1人以上の「クリーニング師」を置くことが求められます。
ここで分かれ道になるのが、自店で洗濯処理を行う「一般クリーニング所」か、受け取りと引き渡しだけを行い洗濯は提携工場に出す「取次店」かです。取次店の場合はクリーニング師の設置義務がなく、提出するのも一般の開設届出ではなく取次店としての届出になります。設備投資も大きく変わるため、開業形態は最初に確定させてください。
取得すべき順序(依存関係)
1. 事業形態を決める。法人で始めるなら、先に法人設立登記を済ませてから各種届出に進みます。 2. 物件を選び、洗濯物の受取・処理・引き渡しの区分や給排水設備など、保健所の構造設備基準に合わせて店舗を整える。 3. 一般クリーニング所なら、クリーニング師を確保する。自身が都道府県の試験に合格して免許を取るか、有資格者を雇用します。 4. 営業開始前に保健所へクリーニング所開設届出(取次店なら取次店届出)を提出し、施設検査を受ける。 5. 税務署へ個人事業の開業届を提出する(法人は不要)。
クリーニング師の確保と施設整備は時間がかかるため、届出より前に着手しておくのが現実的です。
費用の目安と内訳
- クリーニング所開設届出の手数料:自治体により無料〜数千円程度。
- クリーニング師試験:受験料・免許申請料で合計数千円程度。
- 設備:一般クリーニング所は洗濯機・乾燥機・プレス機・ボイラー等で数百万円規模になることもあります。取次店は処理設備が不要なため初期費用を大きく抑えられます。
手数料や検査の細部は自治体・所管の保健所により異なるため、必ず管轄窓口に事前確認してください。
見落としやすい点・つまずき
- 届出は「営業開始後」ではなく「開始前」です。届出と施設検査を終える前に営業すると業法違反になります。
- クリーニング師は工場ごと・店舗ごとに必要です。複数店舗を出す場合は各所に配置が要ります。
- 取次店だと思っていても、簡単な処理を店内で行うと一般クリーニング所扱いになり、クリーニング師が必要になることがあります。
- なお、リストにある警備業認定は、警備サービスを兼業する特殊なケースを除き通常のクリーニング店では不要です。該当しないものを無理に取得する必要はありません。
スケジュール感
物件選定から店舗の設備整備、クリーニング師の確保までで数週間〜数か月、その後の届出と保健所検査に数日〜2週間程度を見込むのが一般的です。検査で指摘があると是正後に再検査となるため、構造設備基準は着工前に保健所と擦り合わせておくと手戻りを防げます。