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金属リサイクル業に必要な許認可

金属スクラップの回収・再生

金属リサイクル業の許認可の全体像

金属リサイクル業は「集めて売る」が事業の中心になるため、許認可は大きく二系統に分かれます。ひとつは仕入れ・販売の取引そのものを規律する古物営業の系統、もうひとつは廃棄物として排出された金属を運ぶ・処理する廃棄物処理の系統です。扱う品物が「中古品(有価物)」なのか「廃棄物」なのかで必要な許可が変わるため、まず自社の取引形態を整理することが出発点になります。

必要な許認可と取得の順序

実務上は次の順で進めると無駄がありません。

  • まず古物商許可を取る。金属スクラップでも、解体業者や工場から有価で買い取って転売する形態は中古品の売買に当たり、営業所所在地を管轄する警察署経由で都道府県公安委員会の許可が必要です。申請手数料は19,000円で、審査に40〜50日ほどかかります。
  • 並行して個人事業の開業届を税務署へ出す。開業から1か月以内が原則です。買取の現金商売は資金繰りが読みにくいため、青色申告承認申請書も同時に提出しておくと記帳・節税の面で有利です。
  • 産業廃棄物収集運搬業許可は「廃棄物として」金属くずを運ぶ場合に検討します。ここで金属リサイクル業に固有の論点が「専ら物(もっぱらぶつ)」です。古鉄・古銅などのくず鉄は、古紙・空きびん・古繊維とともに「専ら再生利用の目的となる産業廃棄物」とされ、これらだけを扱う場合は収集運搬業許可が不要と解されています。一方、廃家電・廃自動車・混合状態の廃棄物・油や基板の付着物などを一緒に運ぶと専ら物の枠を外れ、許可が必要になります。判断は排出形態と自治体の運用で割れるため、所管の都道府県・政令市の産廃担当に必ず事前確認してください。許可を取る場合は講習会修了が前提で、申請手数料は81,000円、運搬する都道府県ごとに申請が必要です。
  • 電池を含む製品(モバイルバッテリー、車載バッテリー等)を扱うなら、電池リサイクルに関する届出・登録が関わります。小型充電式電池は資源有効利用促進法に基づく回収・再資源化の枠組みがあり、扱い方によって届出や指定法人への対応が生じます。発火リスクがあるため保管・運搬方法も含めて所管庁に確認します。
  • 取引規模が大きくなり信用や許可名義を法人で持ちたい段階で、法人設立登記を行います。設立後は各許可を法人名義で取り直す必要がある点に注意してください。

見落としやすい届出

最大の盲点が自治体独自の金属くず営業の規制です。大阪府の金属くず営業条例など、一部の府県・市では古物商許可とは別に金属くず商としての許可・届出・台帳備付けを義務づけています。盗難金属の流通防止が目的で、本人確認や買取記録の保存が厳格です。営業エリアにこの種の条例があるかを開業前に必ず確認してください。

スケジュールと費用感

許可系の審査が律速になります。古物商で約2か月、産廃収集運搬業は講習会の日程確保を含めると2〜3か月を見ておくと安全です。初期の許認可費用は、古物商19,000円、産廃を取る場合81,000円、行政書士に依頼する場合は各5〜15万円程度の報酬が上乗せされます。

よくあるつまずき

  • くず鉄だから許可不要と思い込み、廃家電や混載で運んで無許可営業になる
  • 古物商許可だけ取り、地域の金属くず条例を見落とす
  • 買取時の本人確認・記録を怠り、盗品買取トラブルに巻き込まれる
  • バッテリーを一般金属と同じ保管・運搬で扱い、発火事故を起こす

取引品目を一枚の表に棚卸しし、品目ごとに「有価物か廃棄物か」「専ら物に収まるか」を仕分けることが、過不足のない許可取得の近道です。

4

必須の許認可

130,000〜200,000円

費用の目安(合計)

1

条件付きの許認可

必須の許認可

産業廃棄物の収集・運搬を業として行うための許可。

管轄: 都道府県費用: 81,000円期間: 30〜60日更新: 5年ごと

使用済み電池のリサイクル事業を行うための届出。リサイクル設備の安全基準と環境対策が求められる。

管轄: 経済産業省/環境省費用: 30,000〜100,000円期間: 14〜30日
ふつう

中古品の売買・交換を業として行うための許可。ネットオークションやフリマアプリでの転売も対象になります。

管轄: 警察署(公安委員会)費用: 19,000円期間: 30〜40日

個人事業主として事業を開始した場合に提出する届出。開業から1ヶ月以内に提出する必要があります。

管轄: 税務署費用: 無料期間: 約1日

条件によって必要になる許認可

法人設立登記60,000〜242,000円

条件: 法人設立の場合

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