ネット販売・せどりに必要な許認可
インターネットで中古品の転売やせどりを行う業種です。
ネット販売・せどりの開業に最初に必要なもの
この業種で最初に押さえるべきは古物商許可です。新品を仕入れて売るだけなら不要ですが、中古品(一度消費者の手に渡った物)を転売・せどりする場合は、反復継続して売買する時点で古物営業法上の許可が必須になります。無許可営業は罰則対象で、メルカリやヤフオク、Amazonマリンプレイスでの中古品転売も例外ではありません。申請先は営業所所在地を管轄する警察署経由で都道府県公安委員会、手数料は19,000円、審査期間はおおむね40日前後が目安です(自治体により前後)。
許可申請と並行して、税務署への個人事業の開業届を出します。開業から1か月以内が原則です。事業として継続するなら、節税効果の大きい青色申告承認申請を開業届と同時に提出しておくのが実務的です(その年から適用したい場合は開業日から2か月以内)。
取得すべき順序と依存関係
おすすめの順序は次のとおりです。
- まず古物商許可を申請する(取得に最も時間がかかるため最優先)
- 許可取得と前後して開業届・青色申告承認申請を税務署へ提出
- 自社サイトやオークションで売る場合、許可後に古物商のインターネットオークション届出(ホームページURLの届出)を行う
自分のドメインやネットショップ、オークションストアで古物を売るときは、その取引に使うURLを公安委員会へ届け出る必要があります。これは古物商許可の取得が前提なので、必ず許可が先です。
ネットショップ特有の届出・表記
ネットショップ開設時には特定商取引法に基づく表記が義務付けられます。これは「届出」ではなく、販売者名・住所・連絡先・返品条件などをサイト上に明示する義務です。表記を怠ると行政指導の対象になるため、開店前に整えておきます。決済代行を使う場合も自社の表記責任は残ります。
扱う商材によっては追加の許認可が発生します。
- 酒類を通信販売する場合:通信販売酒類小売業免許(税務署)が必要。中古・在庫処分品でも反復して売るなら対象
- 食品をネット販売する場合:食品衛生法に基づく営業許可または営業届出が必要。製造・加工を伴う品目は許可制
- 食品のサブスク販売:継続的な食品提供にあたるため、上記の食品衛生法上の手続きを満たす
中古品の転売であっても、酒類や食品が混ざると一気にハードルが上がる点が見落とされがちです。
費用の目安とつまずきやすい点
初期費用は古物商許可の19,000円が中心で、住民票や登記されていないことの証明書など添付書類の取得費が数千円かかります。行政書士に申請代行を依頼する場合は3〜5万円程度の報酬が別途必要です。酒類免許や食品の許可を追加すると、それぞれ申請費用と設備要件が上乗せされます。
よくあるつまずきは、許可なしで先に出品を始めてしまうこと、URL届出を忘れてサイト運用すること、そして酒・食品を「中古だから古物商で足りる」と誤解することです。事業形態が拡大して法人化する場合は法人設立登記が必要になり、古物商許可も個人名義から法人名義へ取り直しになる点にも注意してください。
スケジュール感
古物商許可の審査に40日前後かかるため、開店予定日の2か月前には申請を始めるのが安全です。許可を待つ間に、開業届の準備、仕入れルートの確保、ネットショップの構築と特商法表記の整備を進め、許可が下りたらURL届出を済ませてから販売を開始する流れが、手戻りの少ない進め方です。