旅館・ホテルの開業ガイド
必要な許認可・費用・手続きの流れを徹底解説
最終更新: 2026-04-11
9件
必須の許認可
59,000〜86,000円
費用の目安(合計)
最大30日
想定期間
最大難易度
目次
旅館・ホテルとは
旅館・ホテルを開業するには、宿泊施設に関する許認可が必要です。旅館業法に基づく営業許可の取得が中心となり、消防・衛生面の基準を満たす必要があります。
宿泊施設を営業する業種です。
旅館・ホテルを開業するには、合計13件の許認可が関係します(必須: 9件、条件付き: 4件)。 このガイドでは、それぞれの許認可について費用・期間・必要書類を詳しく解説し、 開業までの具体的なステップをご案内します。
開業までのリアルなタイムライン
全ての許認可取得に1ヶ月程度。並行して進められる手続きもあるため、効率的なスケジュールを組みましょう。
保健所管轄
総務省管轄
消防署管轄
税務署管轄
※ 異なる管轄の許認可は並行して申請できる場合があります。同じ管轄の許認可は順番に申請が必要な場合があります。
旅館・ホテルの開業までのステップ
事業計画の策定
旅館・ホテルの事業計画を策定します。事業内容・ターゲット・収支計画を明確にし、必要な許認可を洗い出しましょう。
資金調達・物件確保
開業資金を調達し、営業拠点となる物件を確保します。許認可によっては施設基準があるため、物件選定時に要件を確認しましょう。
許認可の申請・取得
必要な許認可を一つずつ申請していきます。申請順序にも注意が必要です。先に取得が必要な許認可がある場合があります。
届出・登録手続き
税務署への開業届、社会保険の届出、各種届出を行います。法人設立の場合は登記も必要です。
開業・営業開始
全ての許認可を取得し、届出が完了したら営業を開始できます。許認可の更新時期を管理し、期限切れに注意しましょう。
旅館・ホテルに必要な許認可一覧
必須の許認可(9件)
条件によって必要になる許認可(4件)
飲食店や食品を取り扱う事業所に必ず1名配置が必要な資格。講習会を受講することで取得できます。
※ 食事を提供する場合
申請ステップを見る(4ステップ)
- 各都道府県の食品衛生協会に講習会の申し込み
- 6時間程度の講習会を受講
- 修了証を受け取る
- 営業許可申請時に修了証を添付
必要書類(4件)
- ●営業許可申請書- 所定の様式による営業許可申請書
- ●食品衛生責任者の資格証明書- 食品衛生責任者養成講習会の修了証の写し
- ●施設の平面図- 営業施設の構造・設備を示す平面図
- ○水質検査成績書- 使用水が水道水以外の場合に必要な水質検査の成績書
飲食店を営業するために必要な許可。店舗の設備基準を満たす必要があります。
※ レストランを併設する場合
申請ステップを見る(5ステップ)
- 保健所に事前相談(設備基準の確認)
- 必要書類を準備(営業許可申請書、設備の平面図等)
- 保健所に申請書類を提出
- 施設の立入検査を受ける
- 検査合格後、営業許可証が交付される
必要書類(5件)
- ●営業許可申請書- 保健所で入手できる所定の様式
- ●施設の平面図- 調理場、客席、トイレ等の配置図
- ●食品衛生責任者の資格証明書- 講習修了証の写し
- ○登記事項証明書- 法人の場合
- ○水質検査成績書- 井戸水や貯水槽を使用する場合
特定建築物に建築物環境衛生管理技術者(ビル管理技術者)を選任し届け出る手続き。空気環境・給排水・清掃等の維持管理を監督する。
※ 延べ面積3000m2以上の場合
申請ステップを見る(3ステップ)
- 建築物環境衛生管理技術者の選任
- 保健所に届出書を提出
- 届出受理
必要書類(5件)
- ●経営業務管理責任者の証明書- 経営業務の管理責任者としての経験を証明する書面
- ●工事経歴書- 過去の工事実績を記載した経歴書
- ●営業所一覧表- 営業所の所在地・連絡先一覧
- ●排出基準適合証明- 排出基準に適合していることの証明書
- ●専任技術者の資格証明書- 国家資格合格証明書または実務経験証明書
旅館・ホテルの開業にかかる許認可費用の目安
開業までの想定期間
最大 約30日
最も時間のかかる許認可の取得期間
複数の許認可を並行して申請できる場合もあります。 ただし、先に取得が必要な許認可がある場合は順番に申請する必要があるため、 余裕を持ったスケジュールを立てましょう。
旅館・ホテルの開業資金の全体像
許認可費用だけでなく、設備投資や運転資金も含めた開業資金の全体像を把握しましょう。
必須の9件の許認可取得にかかる申請手数料の合計
専門家に申請代行を依頼する場合の報酬。自分で申請する場合は不要
事業に必要な設備・内装等の初期投資の参考額
開業後、売上が安定するまでの運転資金
※ 設備投資額・運転資金は事業規模や地域によって大きく異なります。 上記はあくまで参考値です。実際の開業計画に合わせて、詳細な資金計画を策定してください。 日本政策金融公庫の「創業計画書」の作成をおすすめします。
先輩事業者の声 - 開業前に知っておきたいこと
用途地域によっては宿泊施設の営業ができない地域があります。物件を決める前に都市計画課で確認しましょう。
消防法に基づく消防設備の設置と防火管理者の選任が必要です。消防署への事前相談を忘れずに。
民泊の場合は住宅宿泊事業法の届出で営業できますが、年間180日の上限があります。ビジネスモデルに合うか検討しましょう。
旅館・ホテルで気をつけるべき法規制
旅館・ホテルに関連する主な法律と、違反した場合の罰則をまとめました。 法令を遵守し、適正な事業運営を行いましょう。
旅館業法
宿泊施設の営業許可基準を規定。無許可営業には6ヶ月以下の懲役または100万円以下の罰金が科されます。
住宅宿泊事業法(民泊新法)
民泊の届出制度を規定。年間提供日数の上限(180日)があります。
消防法
宿泊施設は特定防火対象物として厳しい消防基準が適用されます。
この業種の許認可に関連する法令:
旅館・ホテルの開業に必要な書類まとめ
全ての許認可で必要となる書類を重複なくまとめました。 事前に準備しておくことで、スムーズに申請を進められます。
- ●施設の構造設備の概要
客室・浴室等の構造設備を記載した書面
- ●旅館業営業許可申請書
所定の様式による旅館業営業許可申請書
- ●消防法令適合通知書
消防署発行の消防法令適合通知書
- ●施設の平面図
宿泊施設の構造・設備を示す平面図
- ●消防計画
火災予防・消火活動に関する消防計画
- ●防火管理者資格証明書
防火管理講習の修了証の写し
- ●消防用設備等点検結果報告書
消防用設備の点検結果の報告書
- ●防火管理者選任届出書
防火管理者を選任したことの届出書
- ●周辺の見取図
施設周辺の地図・見取図
- ●専任技術者の資格証明書
国家資格合格証明書または実務経験証明書
- ●工事経歴書
過去の工事実績を記載した経歴書
- ●営業所一覧表
営業所の所在地・連絡先一覧
- ●財務諸表
直近事業年度の貸借対照表・損益計算書等
- ●個人事業の開業・廃業等届出書
国税庁サイトからダウンロード可能
- ●本人確認書類
マイナンバーカード又は通知カード+運転免許証等
- ●営業許可申請書
所定の様式による営業許可申請書
- ●食品衛生責任者の資格証明書
食品衛生責任者養成講習会の修了証の写し
- ●経営業務管理責任者の証明書
経営業務の管理責任者としての経験を証明する書面
- ●排出基準適合証明
排出基準に適合していることの証明書
- ●法人設立登記申請書
法人設立登記に必要な所定の様式による申請書
- ●身分証明書
本籍地の市区町村長が発行する身分証明書
- ○水質検査成績書
使用水の水質検査の成績書
- ○登記事項証明書
法人の場合
- ○定款の写し(法人の場合)
法人の定款の写し
- ○納税証明書
税務署発行の納税証明書
旅館・ホテルの開業に関するよくある質問
Q. 民泊と旅館業許可の違いは?
A. 民泊(住宅宿泊事業)は届出制で年間180日以内、旅館業許可は許可制で日数制限なしです。通年営業したい場合は旅館業許可が必要です。
Q. 旅館業許可の取得にかかる費用と期間はどれくらいですか?
A. 申請手数料は数万円〜数十万円ですが、施設整備・設備投資・各種試験費用等を含めると、総額数百万〜数千万円以上かかることがあります。審査期間は3ヶ月〜1年以上と長期化するケースが多く、十分な準備期間を確保してください。
Q. 旅館業許可の申請で注意すべきポイントや要件は何ですか?
A. 審査基準が厳しく、事前準備に十分な時間と費用を確保してください。保健所への事前相談を必ず行い、必要な基準・要件を正確に把握することが重要です。専門の行政書士やコンサルタントへの依頼を強く推奨します。許可後も定期的な報告義務や更新手続きがあり、継続的なコンプライアンス体制の維持が求められます。
Q. 防火管理者選任届出の申請に必要な費用はいくらですか?
A. 防火管理者選任届出の申請手数料は0円〜7,000円程度です。申請先は総務省となります。なお、手数料は自治体や申請内容によって異なる場合がありますので、事前に管轄窓口へご確認ください。
Q. 防火管理者選任届出の取得にはどのくらいの期間がかかりますか?
A. 防火管理者選任届出の取得には、申請から約1日〜7日程度かかるのが一般的です。ただし、書類の不備や審査状況によってはさらに時間がかかる場合があります。余裕を持ったスケジュールで申請されることをお勧めします。
Q. 防火管理者選任届出を取得しないとどうなりますか?
A. 防火管理者選任届出は法令に基づく資格・許認可です。必要な許認可を取得せずに事業や活動を行った場合、行政処分や罰則の対象となる可能性があります。事業開始前に必ず取得手続きを行ってください。
Q. 防火管理者講習修了の申請に必要な費用はいくらですか?
A. 防火管理者講習修了の申請手数料は8,000円です。申請先は消防署となります。なお、手数料は自治体や申請内容によって異なる場合がありますので、事前に管轄窓口へご確認ください。
Q. 防火管理者講習修了の取得にはどのくらいの期間がかかりますか?
A. 防火管理者講習修了の取得には、申請から約1日〜2日程度かかるのが一般的です。ただし、書類の不備や審査状況によってはさらに時間がかかる場合があります。余裕を持ったスケジュールで申請されることをお勧めします。
Q. 防火管理者講習修了を取得しないとどうなりますか?
A. 防火管理者講習修了は法令に基づく資格・許認可です。必要な許認可を取得せずに事業や活動を行った場合、行政処分や罰則の対象となる可能性があります。事業開始前に必ず取得手続きを行ってください。
Q. 防火対象物使用開始届出の申請に必要な費用はいくらですか?
A. 防火対象物使用開始届出の申請手数料は申請先や内容によって異なります。消防署の管轄窓口に事前にお問い合わせいただくことをお勧めします。