化粧品メーカーの開業ガイド
必要な許認可・費用・手続きの流れを徹底解説
最終更新: 2026-03-29
12件
必須の許認可
177,000〜558,000円
費用の目安(合計)
最大120日
想定期間
最大難易度
目次
化粧品メーカーとは
化粧品メーカーの開業には、製造する製品の種類に応じた許認可が必要です。品質管理体制の構築と工場の設備基準への適合が重要なポイントとなります。
化粧品の製造・販売
化粧品メーカーを開業するには、合計14件の許認可が関係します(必須: 12件、条件付き: 2件)。 このガイドでは、それぞれの許認可について費用・期間・必要書類を詳しく解説し、 開業までの具体的なステップをご案内します。
開業までのリアルなタイムライン
全ての許認可取得に4ヶ月程度。並行して進められる手続きもあるため、効率的なスケジュールを組みましょう。
厚生労働省管轄
税務署管轄
経済産業省管轄
消防署管轄
環境省管轄
文部科学省/厚生労働省管轄
消費者庁管轄
都道府県(PMDA経由)管轄
都道府県知事管轄
※ 異なる管轄の許認可は並行して申請できる場合があります。同じ管轄の許認可は順番に申請が必要な場合があります。
化粧品メーカーの開業までのステップ
事業計画の策定
化粧品メーカーの事業計画を策定します。事業内容・ターゲット・収支計画を明確にし、必要な許認可を洗い出しましょう。
資金調達・物件確保
開業資金を調達し、営業拠点となる物件を確保します。許認可によっては施設基準があるため、物件選定時に要件を確認しましょう。
許認可の申請・取得
必要な許認可を一つずつ申請していきます。申請順序にも注意が必要です。先に取得が必要な許認可がある場合があります。
届出・登録手続き
税務署への開業届、社会保険の届出、各種届出を行います。法人設立の場合は登記も必要です。
開業・営業開始
全ての許認可を取得し、届出が完了したら営業を開始できます。許認可の更新時期を管理し、期限切れに注意しましょう。
化粧品メーカーに必要な許認可一覧
必須の許認可(12件)
新規化学物質を輸入する際に必要な許可。輸入量や用途に応じて審査が行われ、人体や環境への影響が評価される。
申請ステップを見る(4ステップ)
- 経済産業省に輸入予定の化学物質について事前相談を行う
- 安全性データシート、試験成績書等を準備する
- 化学物質輸入許可申請書を提出する
- 専門委員会による審査が行われる
必要書類(4件)
- ●化学物質輸入許可申請書- 輸入する化学物質の名称、数量、用途等を記載する申請書
- ●安全性データシート(SDS)- 輸入化学物質の安全性に関するデータシート
- ●試験成績書- 化学物質の有害性試験の成績書
- ●輸入計画書- 輸入量、輸入先、用途を記載した計画書
医薬部外品の製造販売を行うために必要な許可。品質管理・安全管理体制の整備が求められる。
申請ステップを見る(4ステップ)
- 品質管理(GQP)と安全管理(GVP)の体制を構築する
- 資格要件を満たす責任者を設置する
- 製造販売業許可申請書を提出する
- 審査通過後、許可証が交付される
必要書類(4件)
- ●GVP省令に基づく安全管理文書- 安全管理(GVP)に関する文書
- ●総括製造販売責任者の資格証明- 責任者の資格を証明する書類
- ●医薬部外品製造販売業許可申請書- 製造販売業許可の申請書
- ●GQP省令に基づく品質管理文書- 品質管理(GQP)に関する文書
薬用化粧品や殺虫剤等の医薬部外品を製造するために必要な許可。GMP基準への適合が求められる。
申請ステップを見る(5ステップ)
- 医薬部外品GMP基準に適合する製造管理体制を構築する
- 製造業許可申請書、施設図面等を準備する
- 許可申請書を提出する
- GMP適合性調査が実施される
- 審査通過後、製造業許可証が交付される
必要書類(4件)
- ●医薬部外品製造業許可申請書- 製造業許可の申請書
- ●施設図面- 製造施設の設計図面
- ●GMP適合に関する書類- GMP基準への適合を証明する書類
- ●品質管理責任者の資格証明- 品質管理責任者の資格を証明する書類
条件によって必要になる許認可(2件)
化粧品メーカーの開業にかかる許認可費用の目安
177,000〜558,000円
必須許認可の取得費用合計(申請手数料のみ)
※ 上記は申請手数料のみの目安です。行政書士に依頼する場合は別途報酬(3〜15万円程度/件)がかかります。 設備投資費・物件取得費は含みません。
開業までの想定期間
最大 約120日
最も時間のかかる許認可の取得期間
複数の許認可を並行して申請できる場合もあります。 ただし、先に取得が必要な許認可がある場合は順番に申請する必要があるため、 余裕を持ったスケジュールを立てましょう。
化粧品メーカーの開業資金の全体像
許認可費用だけでなく、設備投資や運転資金も含めた開業資金の全体像を把握しましょう。
必須の12件の許認可取得にかかる申請手数料の合計
専門家に申請代行を依頼する場合の報酬。自分で申請する場合は不要
事業に必要な設備・内装等の初期投資の参考額
開業後、売上が安定するまでの運転資金
※ 設備投資額・運転資金は事業規模や地域によって大きく異なります。 上記はあくまで参考値です。実際の開業計画に合わせて、詳細な資金計画を策定してください。 日本政策金融公庫の「創業計画書」の作成をおすすめします。
先輩事業者の声 - 開業前に知っておきたいこと
製造する製品によって許認可の管轄が異なります。食品なら保健所、化学品なら消防署など、事前に確認しましょう。
工場の立地は用途地域の制限を受けます。工業地域・準工業地域以外では制限がある場合があるため、都市計画課に確認しましょう。
ISO認証の取得は義務ではありませんが、取引先の要求で必要になることが多いです。計画に含めておきましょう。
化粧品メーカーで気をつけるべき法規制
化粧品メーカーに関連する主な法律と、違反した場合の罰則をまとめました。 法令を遵守し、適正な事業運営を行いましょう。
工場立地法
一定規模以上の工場の新設・変更に届出が必要。緑地面積や環境施設面積の基準があります。
消防法
危険物を扱う場合、危険物取扱者の選任と保管施設の基準適合が必要です。
労働安全衛生法
従業員の安全と健康を確保するための措置が義務付けられています。
この業種の許認可に関連する法令:
化粧品メーカーの開業に必要な書類まとめ
全ての許認可で必要となる書類を重複なくまとめました。 事前に準備しておくことで、スムーズに申請を進められます。
- ●製造販売後安全管理基準書
製造販売後の安全管理に関する基準書
- ●総括製造販売責任者の資格証明書
総括製造販売責任者の資格を証明する書面
- ●化粧品製造販売業許可申請書
所定の様式による許可申請書
- ●製品標準書の写し
製造する化粧品の製品標準書の写し
- ●個人事業の開業・廃業等届出書
国税庁サイトからダウンロード可能
- ●本人確認書類
マイナンバーカード又は通知カード+運転免許証等
- ●化学物質輸入許可申請書
輸入する化学物質の名称、数量、用途等を記載する申請書
- ●安全性データシート(SDS)
輸入化学物質の安全性に関するデータシート
- ●試験成績書
化学物質の有害性試験の成績書
- ●輸入計画書
輸入量、輸入先、用途を記載した計画書
- ●商品説明書
販売する化粧品の成分・効能説明。
- ●特定商取引法書面(化粧品)
化粧品訪問販売の契約書面。
- ●クーリングオフ説明書
クーリングオフ制度の説明資料。
- ●品質管理基準書
化粧品の品質管理に関する基準書
- ●防火管理者選任届出書
防火管理者を選任したことの届出書
- ●防火管理者資格証明書
防火管理講習の修了証の写し
- ●施設の平面図
施設の構造・消防設備の配置を示す平面図
- ●消防計画
火災予防・消火活動に関する消防計画
- ●揮発性有機化合物排出施設届出申請書
揮発性有機化合物排出施設届出に必要な所定の様式による申請書
- ●住民票の写し
申請者の住所を証明する住民票(発行から3ヶ月以内)
- ●申請書
所定の様式に必要事項を記入した申請書
- ●動物取扱業登録申請書
所定の様式による動物取扱業の登録申請書
- ●動物取扱責任者の資格証明書
動物取扱責任者の要件を満たすことの証明書
- ●飼養施設の平面図
動物の飼養施設の構造・配置を示す平面図
- ●飼養管理方法の概要
動物の飼養・管理方法を記載した書面
- ●動物の管理に関する計画書
動物の健康管理・繁殖管理等の計画書
- ●連鎖販売取引届出申請書
連鎖販売取引届出に必要な所定の様式による申請書
- ●事業計画書
事業の概要・計画を記載した書面
- ●誓約書
欠格事由に該当しないことを誓約する書面
- ●略歴書
申請者の職歴・学歴を記載した略歴書
- ●化粧品製造販売届出書
化粧品の製造販売届出書
- ●成分情報一覧
製品に含まれる全成分の情報一覧
- ●安全性データ
製品の安全性に関するデータ
- ●GVP省令に基づく安全管理文書
安全管理(GVP)に関する文書
- ●総括製造販売責任者の資格証明
責任者の資格を証明する書類
- ●医薬部外品製造販売業許可申請書
製造販売業許可の申請書
- ●GQP省令に基づく品質管理文書
品質管理(GQP)に関する文書
- ●医薬部外品製造業許可申請書
製造業許可の申請書
- ●施設図面
製造施設の設計図面
- ●GMP適合に関する書類
GMP基準への適合を証明する書類
- ●品質管理責任者の資格証明
品質管理責任者の資格を証明する書類
- ●化粧品輸入届出書
輸入化粧品の届出書
- ●成分表
輸入化粧品の成分表(日本語訳付き)
- ●外国製造業者の品質管理資料
輸入元製造業者の品質管理体制資料
- ●輸入品の安全性データ
輸入化粧品の安全性試験データ
- ●法人設立登記申請書
法人設立登記に必要な所定の様式による申請書
- ●身分証明書
本籍地の市区町村長が発行する身分証明書
- ○納税証明書
税務署発行の納税証明書
- ○登記事項証明書(法人の場合)
法務局発行の法人登記事項証明書
- ○役員名簿(法人の場合)
法人の役員の氏名・住所一覧
- ○定款の写し(法人の場合)
法人の定款の写し
化粧品メーカーの開業に関するよくある質問
Q. 化粧品製造業許可の申請に必要な費用はいくらですか?
A. 化粧品製造業許可の申請手数料は30,000円〜60,000円程度です。申請先は厚生労働省となります。なお、手数料は自治体や申請内容によって異なる場合がありますので、事前に管轄窓口へご確認ください。
Q. 化粧品製造業許可の取得にはどのくらいの期間がかかりますか?
A. 化粧品製造業許可の取得には、申請から約30日〜60日程度かかるのが一般的です。ただし、書類の不備や審査状況によってはさらに時間がかかる場合があります。余裕を持ったスケジュールで申請されることをお勧めします。
Q. 化粧品製造業許可の更新は必要ですか?
A. はい、化粧品製造業許可は5年ごとに更新が必要です。更新手続きには有効期限が切れる前に申請する必要があります。更新を怠ると許認可が失効し、業務を継続できなくなる可能性がありますのでご注意ください。
Q. 開業届を出さないとどうなりますか?
A. 罰則はありませんが、青色申告ができない、屋号での銀行口座開設ができない等のデメリットがあります。事業を始めたら速やかに届出しましょう。
Q. 個人事業の開業届の取得にかかる費用と期間はどれくらいですか?
A. 届出手数料は無料〜数千円程度で、手続きは比較的簡単です。必要書類を揃えて提出すれば、通常1〜4週間程度で受理されます。行政書士等に依頼する場合は別途3〜5万円程度の報酬がかかります。
Q. 個人事業の開業届の申請で注意すべきポイントや要件は何ですか?
A. 届出書類の記載内容に不備がないよう、事前に税務署や管轄窓口に確認することをお勧めします。届出後も法令改正に注意し、変更があれば速やかに届出内容を更新してください。関連する他の届出・許可が必要な場合もあるため、事前に全体像を把握しておくことが重要です。
Q. 化学物質の輸入許可はどのくらいの期間がかかりますか?
A. 申請から許可取得まで通常60〜120日程度かかります。物質の種類や審査の複雑さによって変動します。
Q. 化学物質輸入許可とは何ですか?
A. 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)に基づき、特定の化学物質を輸入する際に経済産業省の許可を受ける制度です。新規化学物質の場合は事前審査も必要です。
Q. 許可取得にかかる費用と期間は?
A. 審査手数料は数万〜数十万円です。新規化学物質の事前審査には毒性試験データが必要で、試験費用として数百万〜数千万円かかることがあります。審査期間は3〜12ヶ月程度です。
Q. 少量の化学物質でも輸入許可は必要ですか?
A. 少量新規化学物質の場合、簡易な届出で済む場合があります。年間の輸入量に応じて手続きが異なりますので、経済産業省に事前相談することをお勧めします。