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農家レストランの開業ガイド

必要な許認可・費用・手続きの流れを徹底解説

最終更新: 2026-04-16

8

必須の許認可

33,000〜85,000円

費用の目安(合計)

最大60日

想定期間

ふつう

最大難易度

農家レストランとは

農家レストランの開業には、農地法や漁業法に基づく許認可が必要です。地域の農業委員会や漁業協同組合との調整が重要なステップとなります。

自家生産食材を使った飲食店

農家レストランを開業するには、合計9件の許認可が関係します(必須: 8件、条件付き: 1件)。 このガイドでは、それぞれの許認可について費用・期間・必要書類を詳しく解説し、 開業までの具体的なステップをご案内します。

開業までのリアルなタイムライン

全ての許認可取得に2ヶ月程度。並行して進められる手続きもあるため、効率的なスケジュールを組みましょう。

税務署管轄

個人事業の開業届約1日
約1日

厚生労働省管轄

農産物加工施設届出14〜30日
14〜30日

農林水産省管轄

農山漁村発イノベーション計画認定30〜60日
30〜60日
食育推進計画策定事業者登録14〜30日
14〜30日
農産物直売所開設届出7〜30日
7〜30日

保健所管轄

飲食店営業許可10〜21日
10〜21日
食品衛生責任者約1日
約1日

消防署管轄

防火管理者1〜2日
1〜2日

※ 異なる管轄の許認可は並行して申請できる場合があります。同じ管轄の許認可は順番に申請が必要な場合があります。

農家レストランの開業までのステップ

1

事業計画の策定

農家レストランの事業計画を策定します。事業内容・ターゲット・収支計画を明確にし、必要な許認可を洗い出しましょう。

2

資金調達・物件確保

開業資金を調達し、営業拠点となる物件を確保します。許認可によっては施設基準があるため、物件選定時に要件を確認しましょう。

3

許認可の申請・取得

必要な許認可を一つずつ申請していきます。申請順序にも注意が必要です。先に取得が必要な許認可がある場合があります。

4

届出・登録手続き

税務署への開業届、社会保険の届出、各種届出を行います。法人設立の場合は登記も必要です。

5

開業・営業開始

全ての許認可を取得し、届出が完了したら営業を開始できます。許認可の更新時期を管理し、期限切れに注意しましょう。

農家レストランに必要な許認可一覧

必須の許認可(8件)

必須かんたん

個人事業主として事業を開始した場合に提出する届出。開業から1ヶ月以内に提出する必要があります。

管轄税務署
費用無料
期間約1日
更新更新不要

個人事業の場合

申請ステップを見る(4ステップ)
  1. 開業届出書(様式)を国税庁サイトからダウンロード
  2. 必要事項を記入
  3. 管轄の税務署に提出(郵送可)
  4. 受付印を押された控えを受け取る
必要書類(2件)
  • 個人事業の開業・廃業等届出書- 国税庁サイトからダウンロード可能
  • 本人確認書類- マイナンバーカード又は通知カード+運転免許証等

農産物の加工施設を設置して営業する場合の届出。HACCP対応の衛生管理が必要。

管轄厚生労働省
費用0〜16,000円
期間14〜30日
更新更新不要
申請ステップを見る(5ステップ)
  1. 届出書の作成
  2. 施設の図面準備
  3. 衛生管理計画(HACCP)の策定
  4. 保健所への届出
  5. 施設確認
必要書類(3件)
  • 営業届出書- 農産物加工施設の営業届出書
  • 施設の図面- 加工施設の構造設備図面
  • HACCP計画書- 衛生管理計画(HACCP)の書類

農林漁業者等が農山漁村の資源を活用した事業計画の認定を受ける制度。補助金対象となる。

管轄農林水産省
費用無料
期間30〜60日
更新5年ごと
申請ステップを見る(4ステップ)
  1. 総合化事業計画の策定
  2. 収支計画の作成
  3. 都道府県知事への認定申請
  4. 審査・認定
必要書類(4件)
  • 総合化事業計画認定申請書- 六次産業化の事業計画認定申請書
  • 事業計画書- 事業の内容と計画を記載した書類
  • 収支計画書- 事業の収支見込みを記載した書類
  • 連携事業者の同意書- 連携する事業者の同意を示す書類

市区町村の食育推進計画策定を支援するコンサルタント事業者の登録。

管轄農林水産省
費用0〜20,000円
期間14〜30日
更新更新不要
申請ステップを見る(4ステップ)
  1. 農林水産省への事前相談
  2. 実績の整理
  3. 登録申請
  4. 審査・登録
必要書類(3件)
  • 登録申請書- 食育推進計画策定事業者の登録申請書
  • 実績書- 食育関連事業の実績
  • 専門職員名簿- 管理栄養士等の職員名簿
必須ふつう

飲食店を営業するために必要な許可。店舗の設備基準を満たす必要があります。

管轄保健所
費用16,000〜19,000円
期間10〜21日
更新5年ごと
申請ステップを見る(5ステップ)
  1. 保健所に事前相談(設備基準の確認)
  2. 必要書類を準備(営業許可申請書、設備の平面図等)
  3. 保健所に申請書類を提出
  4. 施設の立入検査を受ける
  5. 検査合格後、営業許可証が交付される
必要書類(5件)
  • 営業許可申請書- 保健所で入手できる所定の様式
  • 施設の平面図- 調理場、客席、トイレ等の配置図
  • 食品衛生責任者の資格証明書- 講習修了証の写し
  • 登記事項証明書- 法人の場合
  • 水質検査成績書- 井戸水や貯水槽を使用する場合

農産物の直売所を開設するための届出。食品衛生法に基づく届出と自治体への届出が必要。

管轄農林水産省
費用0〜10,000円
期間7〜30日
更新更新不要
申請ステップを見る(5ステップ)
  1. 開設届出書の作成
  2. 衛生管理計画の策定
  3. 保健所への届出
  4. 施設検査
  5. 届出受理
必要書類(3件)
  • 開設届出書- 農産物直売所の開設届出書
  • 施設の図面- 直売所施設の図面
  • 衛生管理計画書- 食品衛生に関する管理計画
必須かんたん

飲食店や食品を取り扱う事業所に必ず1名配置が必要な資格。講習会を受講することで取得できます。

管轄保健所
費用10,000〜12,000円
期間約1日
更新更新不要
申請ステップを見る(4ステップ)
  1. 各都道府県の食品衛生協会に講習会の申し込み
  2. 6時間程度の講習会を受講
  3. 修了証を受け取る
  4. 営業許可申請時に修了証を添付
必要書類(4件)
  • 食品衛生責任者の資格証明書- 食品衛生責任者養成講習会の修了証の写し
  • 営業許可申請書- 所定の様式による営業許可申請書
  • 施設の平面図- 営業施設の構造・設備を示す平面図
  • 水質検査成績書- 使用水が水道水以外の場合に必要な水質検査の成績書
必須かんたん

一定規模以上の建物で営業する場合に必要。収容人員30人以上の飲食店等では選任が義務付けられています。

管轄消防署
費用7,000〜8,000円
期間1〜2日
更新更新不要
申請ステップを見る(4ステップ)
  1. 消防署で防火管理者講習の日程を確認
  2. 講習を受講(甲種: 2日、乙種: 1日)
  3. 修了証を受領
  4. 消防署に防火管理者選任届出書を提出
必要書類(4件)
  • 消防計画- 火災予防・消火活動に関する消防計画
  • 防火管理者選任届出書- 防火管理者を選任したことの届出書
  • 防火管理者資格証明書- 防火管理講習の修了証の写し
  • 施設の平面図- 施設の構造・消防設備の配置を示す平面図

条件によって必要になる許認可(1件)

条件付きふつう

株式会社や合同会社を設立するための登記。定款認証・資本金払込みの後に申請します。

管轄法務局
費用60,000〜242,000円
期間7〜14日
更新更新不要

法人設立の場合

申請ステップを見る(5ステップ)
  1. 定款の作成
  2. 定款の認証(株式会社の場合、公証役場で)
  3. 資本金の払込み
  4. 設立登記申請書を法務局に提出
  5. 登記完了(約1〜2週間)
必要書類(4件)
  • 法人設立登記申請書- 法人設立登記に必要な所定の様式による申請書
  • 身分証明書- 本籍地の市区町村長が発行する身分証明書
  • 定款の写し(法人の場合)- 法人の定款の写し
  • 納税証明書- 税務署発行の納税証明書

農家レストランの開業にかかる許認可費用の目安

33,000〜85,000円

必須許認可の取得費用合計(申請手数料のみ)

※ 上記は申請手数料のみの目安です。行政書士に依頼する場合は別途報酬(3〜15万円程度/件)がかかります。 設備投資費・物件取得費は含みません。

開業までの想定期間

最大 約60日

最も時間のかかる許認可の取得期間

複数の許認可を並行して申請できる場合もあります。 ただし、先に取得が必要な許認可がある場合は順番に申請する必要があるため、 余裕を持ったスケジュールを立てましょう。

農山漁村発イノベーション計画認定30〜60日
農産物加工施設届出14〜30日
食育推進計画策定事業者登録14〜30日
農産物直売所開設届出7〜30日
飲食店営業許可10〜21日
防火管理者1〜2日
個人事業の開業届約1日
食品衛生責任者約1日

農家レストランの開業資金の全体像

許認可費用だけでなく、設備投資や運転資金も含めた開業資金の全体像を把握しましょう。

許認可の申請手数料
33,000〜85,000円

必須の8件の許認可取得にかかる申請手数料の合計

行政書士への報酬(目安)
40万〜80万円

専門家に申請代行を依頼する場合の報酬。自分で申請する場合は不要

設備投資(参考)
500万〜3,000万円(農機具・施設・土地)

事業に必要な設備・内装等の初期投資の参考額

運転資金(目安)
月商の6ヶ月分以上(300万〜1,000万円)

開業後、売上が安定するまでの運転資金

※ 設備投資額・運転資金は事業規模や地域によって大きく異なります。 上記はあくまで参考値です。実際の開業計画に合わせて、詳細な資金計画を策定してください。 日本政策金融公庫の「創業計画書」の作成をおすすめします。

先輩事業者の声 - 開業前に知っておきたいこと

1ポイント 1

農地の取得・転用には農業委員会の許可が必要です。手続きに数ヶ月かかるため、早めに相談しましょう。

2ポイント 2

新規就農者向けの支援制度(補助金・融資)が充実しています。自治体の農業担当部署に相談しましょう。

3ポイント 3

6次産業化(加工・販売まで手がける場合)は、追加の許認可が必要です。事業計画段階で検討しておきましょう。

農家レストランで気をつけるべき法規制

農家レストランに関連する主な法律と、違反した場合の罰則をまとめました。 法令を遵守し、適正な事業運営を行いましょう。

1

農地法

農地の権利移動や転用を規制する法律。無許可転用には罰則(3年以下の懲役または300万円以下の罰金)があります。

2

漁業法

漁業権の設定と漁業の秩序維持を規定。無許可操業には罰則があります。

3

食品衛生法

農水産物の加工・販売を行う場合に営業許可が必要です。

この業種の許認可に関連する法令:

所得税法第229条食品衛生法第57条六次産業化・地産地消法食育基本法第18条食品衛生法第55条食品衛生法・農林水産省ガイドライン食品衛生法第48条消防法第8条会社法第49条

農家レストランの開業に必要な書類まとめ

全ての許認可で必要となる書類を重複なくまとめました。 事前に準備しておくことで、スムーズに申請を進められます。

必須書類(21件)
  • 個人事業の開業・廃業等届出書

    国税庁サイトからダウンロード可能

  • 本人確認書類

    マイナンバーカード又は通知カード+運転免許証等

  • 営業届出書

    農産物加工施設の営業届出書

  • 施設の図面

    加工施設の構造設備図面

  • HACCP計画書

    衛生管理計画(HACCP)の書類

  • 総合化事業計画認定申請書

    六次産業化の事業計画認定申請書

  • 事業計画書

    事業の内容と計画を記載した書類

  • 収支計画書

    事業の収支見込みを記載した書類

  • 登録申請書

    食育推進計画策定事業者の登録申請書

  • 実績書

    食育関連事業の実績

  • 専門職員名簿

    管理栄養士等の職員名簿

  • 営業許可申請書

    保健所で入手できる所定の様式

  • 施設の平面図

    調理場、客席、トイレ等の配置図

  • 食品衛生責任者の資格証明書

    講習修了証の写し

  • 開設届出書

    農産物直売所の開設届出書

  • 衛生管理計画書

    食品衛生に関する管理計画

  • 消防計画

    火災予防・消火活動に関する消防計画

  • 防火管理者選任届出書

    防火管理者を選任したことの届出書

  • 防火管理者資格証明書

    防火管理講習の修了証の写し

  • 法人設立登記申請書

    法人設立登記に必要な所定の様式による申請書

  • 身分証明書

    本籍地の市区町村長が発行する身分証明書

状況によって必要な書類(5件)
  • 連携事業者の同意書

    連携する事業者の同意を示す書類

  • 登記事項証明書

    法人の場合

  • 水質検査成績書

    井戸水や貯水槽を使用する場合

  • 定款の写し(法人の場合)

    法人の定款の写し

  • 納税証明書

    税務署発行の納税証明書

農家レストランの開業に関するよくある質問

Q. 開業届を出さないとどうなりますか?

A. 罰則はありませんが、青色申告ができない、屋号での銀行口座開設ができない等のデメリットがあります。事業を始めたら速やかに届出しましょう。

Q. 個人事業の開業届の取得にかかる費用と期間はどれくらいですか?

A. 届出手数料は無料〜数千円程度で、手続きは比較的簡単です。必要書類を揃えて提出すれば、通常1〜4週間程度で受理されます。行政書士等に依頼する場合は別途3〜5万円程度の報酬がかかります。

Q. 個人事業の開業届の申請で注意すべきポイントや要件は何ですか?

A. 届出書類の記載内容に不備がないよう、事前に税務署や管轄窓口に確認することをお勧めします。届出後も法令改正に注意し、変更があれば速やかに届出内容を更新してください。関連する他の届出・許可が必要な場合もあるため、事前に全体像を把握しておくことが重要です。

Q. HACCP対応とは具体的に何をすればよいですか?

A. 食品の製造工程における危害要因を分析し、重要管理点を設定して監視・記録するシステムを構築します。

Q. 農産物加工施設の届出に費用はかかりますか?

A. 届出自体は無料のケースが多いですが、施設基準を満たすための設備投資が必要です。

Q. 農産物加工施設届出の申請で注意すべきポイントや要件は何ですか?

A. 申請前に厚生労働省の最新の基準・ガイドラインを確認してください。人員配置基準、設備基準、安全管理体制などの要件を全て満たす必要があります。書類不備による差戻しが多いため、事前相談を活用し、申請書類は専門家にチェックを依頼することを推奨します。更新手続きの期限管理も重要です。

Q. 六次産業化とは何ですか?

A. 農林漁業者が生産(一次産業)だけでなく、加工(二次産業)や販売(三次産業)も手がけることで、収益の向上を図る取り組みです。

Q. 認定を受けるとどのような支援が受けられますか?

A. 六次産業化プランナーによる経営支援、低利融資(農業改良資金等)、加工施設等の整備費補助等の支援が受けられます。

Q. 農山漁村発イノベーション計画認定の申請で注意すべきポイントや要件は何ですか?

A. 申請前に農林水産省の最新の基準・ガイドラインを確認してください。人員配置基準、設備基準、安全管理体制などの要件を全て満たす必要があります。書類不備による差戻しが多いため、事前相談を活用し、申請書類は専門家にチェックを依頼することを推奨します。更新手続きの期限管理も重要です。

Q. 食育推進計画の策定は市区町村の義務ですか?

A. 努力義務です。食育基本法第18条に基づき、市町村食育推進計画の作成が求められています。

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