不動産業(売買・仲介)の開業ガイド
必要な許認可・費用・手続きの流れを徹底解説
最終更新: 2026-04-11
27件
必須の許認可
509,500〜1,635,500円
費用の目安(合計)
最大365日
想定期間
最大難易度
目次
不動産業(売買・仲介)とは
不動産業(売買・仲介)で開業するには、建設業法に基づく許認可が必要です。経営経験や技術者の要件を満たす必要があり、準備には時間がかかります。計画的に進めましょう。
不動産の売買、仲介、管理等を行う業種です。
不動産業(売買・仲介)を開業するには、合計29件の許認可が関係します(必須: 27件、条件付き: 2件)。 このガイドでは、それぞれの許認可について費用・期間・必要書類を詳しく解説し、 開業までの具体的なステップをご案内します。
開業までのリアルなタイムライン
全ての許認可取得に13ヶ月程度。並行して進められる手続きもあるため、効率的なスケジュールを組みましょう。
国土交通省管轄
国土交通省 / 都道府県管轄
国土交通省/都道府県管轄
都道府県管轄
都道府県/国土交通省管轄
市町村管轄
法務局管轄
都道府県/市町村管轄
金融庁管轄
特定行政庁管轄
法務省管轄
税務署管轄
※ 異なる管轄の許認可は並行して申請できる場合があります。同じ管轄の許認可は順番に申請が必要な場合があります。
不動産業(売買・仲介)の開業までのステップ
事業計画の策定
不動産業(売買・仲介)の事業計画を策定します。事業内容・ターゲット・収支計画を明確にし、必要な許認可を洗い出しましょう。
資金調達・物件確保
開業資金を調達し、営業拠点となる物件を確保します。許認可によっては施設基準があるため、物件選定時に要件を確認しましょう。
許認可の申請・取得
必要な許認可を一つずつ申請していきます。申請順序にも注意が必要です。先に取得が必要な許認可がある場合があります。
届出・登録手続き
税務署への開業届、社会保険の届出、各種届出を行います。法人設立の場合は登記も必要です。
開業・営業開始
全ての許認可を取得し、届出が完了したら営業を開始できます。許認可の更新時期を管理し、期限切れに注意しましょう。
不動産業(売買・仲介)に必要な許認可一覧
必須の許認可(27件)
500万円以上(建築一式工事は1,500万円以上)の工事を請け負う場合に必要な許可。29業種に分かれています。
※ 500万円以上の工事を請け負う場合
申請ステップを見る(6ステップ)
- 経営業務管理責任者・専任技術者の要件確認
- 財産的基礎(500万円以上の資金証明)の準備
- 申請書類一式を作成(20種類以上)
- 都道府県知事(一般)または国土交通大臣(特定/複数県)に申請
- 審査(知事許可: 約30日、大臣許可: 約90日)
- 許可証交付
必要書類(6件)
- ●工事経歴書- 過去の工事実績を記載
- ●経営業務管理責任者の証明書- 5年以上の経営経験を証明する書類
- ●専任技術者の資格証明書- 国家資格証又は10年の実務経験証明
- ●財務諸表- 直近の決算書類
- ●残高証明書- 500万円以上の資金証明
- ●建設業許可申請書- 国土交通省の所定様式
宅地・建物の売買・交換・賃貸の代理または媒介を業として行うための免許。営業保証金の供託または保証協会への加入が必要。
申請ステップを見る(4ステップ)
- 事務所の設置・専任の宅地建物取引士の配置
- 都道府県知事または国土交通大臣に免許申請
- 営業保証金の供託または保証協会加入
- 免許証の受領
必要書類(4件)
- ●営業保証金の供託書の写し- 営業保証金を供託したことの証明書
- ●宅地建物取引士証の写し- 宅地建物取引士の資格証の写し
- ●宅建業免許申請書- 所定の様式による宅建業免許申請書
- ●事務所の写真- 事務所の外観・内部の写真
市街化区域内の一定面積以上の土地を有償で譲り渡す場合の届出。地方公共団体の土地の先買い制度に基づき、契約前に届出が必要。
申請ステップを見る(3ステップ)
- 土地有償譲渡届出書の作成
- 市町村長に届出
- 届出受理・買取協議の有無通知
必要書類(5件)
- ●公有地の拡大の推進に関する法律届出申請書- 公有地の拡大の推進に関する法律届出に必要な所定の様式による申請書
- ●住民票の写し- 申請者の住所を証明する住民票(発行から3ヶ月以内)
- ●身分証明書- 本籍地の市区町村長が発行する身分証明書
- ○役員名簿(法人の場合)- 法人の役員の氏名・住所一覧
- ○登記事項証明書(法人の場合)- 法務局発行の法人登記事項証明書
不動産の売買・仲介を業として行うための免許。専任の宅地建物取引士の設置が必要です。
申請ステップを見る(6ステップ)
- 専任の宅地建物取引士を確保
- 事務所の要件を満たす場所を確保
- 営業保証金の供託(本店1,000万円)or 保証協会加入
- 都道府県知事に免許申請
- 審査(約30〜60日)
- 免許証交付
必要書類(4件)
- ●事務所の写真- 事務所の外観・内部の写真
- ●事務所の平面図- 事務所の間取り・配置を示す平面図
- ●宅地建物取引士証の写し- 宅地建物取引士の資格証の写し
- ●専任の宅地建物取引士の設置証明書- 専任の宅建士が常勤していることの証明書
公共事業に伴う用地取得・補償に関する業務を行うための登録。土地調査・物件調査・事業損失調査等の部門別に登録できる。
申請ステップを見る(4ステップ)
- 技術管理者の配置確認
- 国土交通大臣に登録申請
- 審査
- 登録証の交付
必要書類(5件)
- ●補償コンサルタント登録申請書- 補償コンサルタント登録に必要な所定の様式による申請書
- ●申請書- 所定の様式に必要事項を記入した申請書
- ●誓約書- 欠格事由に該当しないことを誓約する書面
- ●略歴書- 申請者の職歴・学歴を記載した略歴書
- ○登記事項証明書(法人の場合)- 法務局発行の法人登記事項証明書
住宅地の環境や商店街の利便を維持増進するため、土地所有者等が建築物に関する基準を協定する制度。特定行政庁の認可が必要。
申請ステップを見る(4ステップ)
- 土地所有者等の全員合意
- 建築協定書の作成
- 特定行政庁に認可申請
- 認可・公告
必要書類(5件)
- ●残高証明書- 金融機関発行の500万円以上の残高証明書
- ●建設業許可申請書- 所定の様式による建設業許可申請書
- ●経営業務管理責任者の証明書- 経営業務の管理責任者としての経験を証明する書面
- ●専任技術者の資格証明書- 国家資格合格証明書または実務経験証明書
- ●財務諸表- 直近事業年度の貸借対照表・損益計算書等
条件によって必要になる許認可(2件)
不動産業(売買・仲介)の開業にかかる許認可費用の目安
509,500〜1,635,500円
必須許認可の取得費用合計(申請手数料のみ)
※ 上記は申請手数料のみの目安です。行政書士に依頼する場合は別途報酬(3〜15万円程度/件)がかかります。 設備投資費・物件取得費は含みません。
開業までの想定期間
最大 約365日
最も時間のかかる許認可の取得期間
複数の許認可を並行して申請できる場合もあります。 ただし、先に取得が必要な許認可がある場合は順番に申請する必要があるため、 余裕を持ったスケジュールを立てましょう。
不動産業(売買・仲介)の開業資金の全体像
許認可費用だけでなく、設備投資や運転資金も含めた開業資金の全体像を把握しましょう。
必須の27件の許認可取得にかかる申請手数料の合計
専門家に申請代行を依頼する場合の報酬。自分で申請する場合は不要
事業に必要な設備・内装等の初期投資の参考額
開業後、売上が安定するまでの運転資金
※ 設備投資額・運転資金は事業規模や地域によって大きく異なります。 上記はあくまで参考値です。実際の開業計画に合わせて、詳細な資金計画を策定してください。 日本政策金融公庫の「創業計画書」の作成をおすすめします。
先輩事業者の声 - 開業前に知っておきたいこと
建設業許可は「経営業務の管理責任者」と「専任技術者」の要件が厳しいです。事前に要件を満たせるか確認しましょう。
請負金額500万円未満(建築一式は1,500万円未満)の工事は許可不要ですが、元請からの要請で必要になることが多いです。
決算変更届を毎年提出しないと許可更新ができなくなります。許可取得後の維持管理も計画に入れておきましょう。
不動産業(売買・仲介)で気をつけるべき法規制
不動産業(売買・仲介)に関連する主な法律と、違反した場合の罰則をまとめました。 法令を遵守し、適正な事業運営を行いましょう。
建設業法
建設業を営む者の資質向上と建設工事の適正化を図る法律。無許可営業には3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科されます。
宅地建物取引業法
不動産取引を業として行う場合に必要。違反すると営業停止や免許取消の対象です。
建築基準法
建築物の安全基準を定めた法律。違反建築には是正命令や使用禁止命令が出されます。
この業種の許認可に関連する法令:
不動産業(売買・仲介)の開業に必要な書類まとめ
全ての許認可で必要となる書類を重複なくまとめました。 事前に準備しておくことで、スムーズに申請を進められます。
- ●実務経験証明書
不動産業務の実務経験証明。
- ●不動産コンサルティング登録申請書
所定の様式。
- ●技能試験合格証の写し
技能試験合格を証明する書類。
- ●工事経歴書
過去の工事実績を記載
- ●経営業務管理責任者の証明書
5年以上の経営経験を証明する書類
- ●専任技術者の資格証明書
国家資格証又は10年の実務経験証明
- ●財務諸表
直近の決算書類
- ●残高証明書
500万円以上の資金証明
- ●建設業許可申請書
国土交通省の所定様式
- ●営業保証金の供託書の写し
営業保証金を供託したことの証明書
- ●宅地建物取引士証の写し
宅地建物取引士の資格証の写し
- ●宅建業免許申請書
所定の様式による宅建業免許申請書
- ●事務所の写真
事務所の外観・内部の写真
- ●公図の写し
対象土地の公図の写し
- ●土地の登記事項証明書
対象土地の登記事項証明書
- ●周辺の見取図
対象地周辺の地図・見取図
- ●届出書
所定の様式による届出書
- ●地積測量図
土地の面積を示す測量図
- ●土地利用計画図
土地の利用計画を示す図面
- ●専任の宅地建物取引士の設置証明書
専任の宅建士が常勤していることの証明書
- ●公有地の拡大の推進に関する法律届出申請書
公有地の拡大の推進に関する法律届出に必要な所定の様式による申請書
- ●住民票の写し
申請者の住所を証明する住民票(発行から3ヶ月以内)
- ●身分証明書
本籍地の市区町村長が発行する身分証明書
- ●賃貸住宅管理業登録申請書
国土交通省所定の様式。
- ●業務管理者の資格証明
賃貸不動産経営管理士等の資格証明。
- ●事業計画書
管理戸数・管理体制の説明。
- ●開発行為許可申請書
都道府県所定の様式。
- ●設計図書
開発区域の設計図面。
- ●排水計画書
雨水・汚水の排水計画。
- ●事務所の平面図
事務所の間取り・配置を示す平面図
- ●運送約款
荷主との間の運送約款
- ●車庫の見取図
車庫の位置・面積を示す見取図
- ●車検証の写し
事業用車両の自動車検査証の写し
- ●運行管理者の資格証明書
運行管理者試験の合格証明書の写し
- ●補償コンサルタント登録申請書
補償コンサルタント登録に必要な所定の様式による申請書
- ●申請書
所定の様式に必要事項を記入した申請書
- ●誓約書
欠格事由に該当しないことを誓約する書面
- ●略歴書
申請者の職歴・学歴を記載した略歴書
- ●法人設立登記申請書
法人設立登記に必要な所定の様式による申請書
- ●管理業務主任者登録申請書
管理業務主任者登録に必要な所定の様式による申請書
- ●内部管理態勢の概要
内部管理・コンプライアンス態勢を記載した書面
- ●苦情処理措置の概要
顧客からの苦情処理体制を記載した書面
- ●反社会的勢力排除に関する誓約書
反社会的勢力との関係がないことの誓約書
- ●役員の履歴書
役員全員の職歴・学歴を記載した履歴書
- ●コンプライアンス・マニュアル
法令遵守のための社内規程・マニュアル
- ●景観法届出申請書
景観法届出に必要な所定の様式による申請書
- ●システム構成図
事業に使用するシステムの構成を示す図面
- ●個人情報保護方針
個人情報の取扱いに関する方針を記載した書面
- ●セキュリティ対策の概要
情報セキュリティに関する対策を記載した書面
- ●事業の概要説明書
事業の内容・規模を記載した説明書
- ●宅配ボックス設置届出申請書
宅配ボックス設置届出に必要な所定の様式による申請書
- ●特定目的会社届出申請書
特定目的会社届出に必要な所定の様式による申請書
- ●本人確認書類
運転免許証やマイナンバーカード等の本人確認書類の写し
- ●土地家屋調査士法人設立届出申請書
土地家屋調査士法人設立届出に必要な所定の様式による申請書
- ●登記されていないことの証明書
成年被後見人等に登記されていないことの証明書
- ●個人事業の開業・廃業等届出書
国税庁サイトからダウンロード可能
- ●資本金の額を証する書面
出資金・資本金の払込みを証明する書面
- ○役員名簿(法人の場合)
法人の役員の氏名・住所一覧
- ○登記事項証明書(法人の場合)
法務局発行の法人登記事項証明書
- ○納税証明書
税務署発行の納税証明書
- ○定款の写し(法人の場合)
法人の定款の写し
- ○印鑑証明書
申請者の印鑑登録証明書(発行から3ヶ月以内)
不動産業(売買・仲介)の開業に関するよくある質問
Q. 不動産コンサルティングの登録に必要な資格は?
A. 不動産コンサルティング技能試験に合格し、宅地建物取引士・不動産鑑定士等の資格を持つ必要があります。
Q. 不動産コンサルティング登録の更新は?
A. 5年ごとの更新が必要です。更新時に研修の受講が求められます。
Q. 不動産コンサルティング登録の申請で注意すべきポイントや要件は何ですか?
A. 審査基準が厳しく、事前準備に十分な時間と費用を確保してください。国土交通省への事前相談を必ず行い、必要な基準・要件を正確に把握することが重要です。専門の行政書士やコンサルタントへの依頼を強く推奨します。許可後も定期的な報告義務や更新手続きがあり、継続的なコンプライアンス体制の維持が求められます。
Q. 建設業許可がなくても工事はできますか?
A. 軽微な工事(500万円未満、建築一式は1,500万円未満かつ150㎡未満の木造住宅工事)であれば許可なしで請け負えます。
Q. 建設業許可の29業種とは何ですか?
A. 土木一式、建築一式、大工、左官、とび・土工、石、屋根、電気、管、タイル・れんが・ブロック、鋼構造物、鉄筋、舗装、しゅんせつ、板金、ガラス、塗装、防水、内装仕上、機械器具設置、熱絶縁、電気通信、造園、さく井、建具、水道施設、消防施設、清掃施設、解体の29業種です。
Q. 建設業許可の申請で注意すべきポイントや要件は何ですか?
A. 審査基準が厳しく、事前準備に十分な時間と費用を確保してください。国土交通省 / 都道府県への事前相談を必ず行い、必要な基準・要件を正確に把握することが重要です。専門の行政書士やコンサルタントへの依頼を強く推奨します。許可後も定期的な報告義務や更新手続きがあり、継続的なコンプライアンス体制の維持が求められます。
Q. 不動産仲介業(宅地建物取引業)免許の申請に必要な費用はいくらですか?
A. 不動産仲介業(宅地建物取引業)免許の申請手数料は33,000円〜90,000円程度です。申請先は国土交通省/都道府県となります。なお、手数料は自治体や申請内容によって異なる場合がありますので、事前に管轄窓口へご確認ください。
Q. 不動産仲介業(宅地建物取引業)免許の取得にはどのくらいの期間がかかりますか?
A. 不動産仲介業(宅地建物取引業)免許の取得には、申請から約30日〜90日程度かかるのが一般的です。ただし、書類の不備や審査状況によってはさらに時間がかかる場合があります。余裕を持ったスケジュールで申請されることをお勧めします。
Q. 不動産仲介業(宅地建物取引業)免許の更新は必要ですか?
A. はい、不動産仲介業(宅地建物取引業)免許は5年ごとに更新が必要です。更新手続きには有効期限が切れる前に申請する必要があります。更新を怠ると許認可が失効し、業務を継続できなくなる可能性がありますのでご注意ください。
Q. 国土利用計画法届出の申請に必要な費用はいくらですか?
A. 国土利用計画法届出の申請手数料は申請先や内容によって異なります。都道府県の管轄窓口に事前にお問い合わせいただくことをお勧めします。