インターネットプロバイダの開業ガイド
必要な許認可・費用・手続きの流れを徹底解説
最終更新: 2026-04-16
33件
必須の許認可
2,437,350〜17,226,300円
費用の目安(合計)
最大365日
想定期間
最大難易度
目次
インターネットプロバイダとは
インターネットプロバイダの開業では、電気通信事業法に基づく届出や登録が中心となります。サービスの種類によって必要な手続きが異なるため、事前に総務省への確認をおすすめします。
インターネット接続サービスの提供
インターネットプロバイダを開業するには、合計36件の許認可が関係します(必須: 33件、条件付き: 3件)。 このガイドでは、それぞれの許認可について費用・期間・必要書類を詳しく解説し、 開業までの具体的なステップをご案内します。
開業までのリアルなタイムライン
全ての許認可取得に13ヶ月程度。並行して進められる手続きもあるため、効率的なスケジュールを組みましょう。
総務省管轄
デジタル庁管轄
ICANN/JPRS管轄
総務省/法務省/経済産業省管轄
税務署管轄
※ 異なる管轄の許認可は並行して申請できる場合があります。同じ管轄の許認可は順番に申請が必要な場合があります。
インターネットプロバイダの開業までのステップ
事業計画の策定
インターネットプロバイダの事業計画を策定します。事業内容・ターゲット・収支計画を明確にし、必要な許認可を洗い出しましょう。
資金調達・物件確保
開業資金を調達し、営業拠点となる物件を確保します。許認可によっては施設基準があるため、物件選定時に要件を確認しましょう。
許認可の申請・取得
必要な許認可を一つずつ申請していきます。申請順序にも注意が必要です。先に取得が必要な許認可がある場合があります。
届出・登録手続き
税務署への開業届、社会保険の届出、各種届出を行います。法人設立の場合は登記も必要です。
開業・営業開始
全ての許認可を取得し、届出が完了したら営業を開始できます。許認可の更新時期を管理し、期限切れに注意しましょう。
インターネットプロバイダに必要な許認可一覧
必須の許認可(33件)
SSL/TLS証明書を発行する認証局の認定。ウェブサイトのHTTPS化に必要な証明書発行事業が対象。
申請ステップを見る(4ステップ)
- 認証局運営の技術要件確認
- 認証局のセキュリティ監査
- 認定申請書の提出
- 認定証の交付
必要書類(4件)
- ●認定申請書- SSL/TLS証明書発行事業の認定申請書。
- ●CA運用規程(CPS)- 認証局運用規程(Certification Practice Statement)。
- ●セキュリティ監査報告書- 認証局のセキュリティ監査報告書。
- ●HSM管理規程- ハードウェアセキュリティモジュールの管理規程。
低軌道衛星を利用したインターネット接続サービスの免許。Starlink等の衛星ブロードバンドが対象。
申請ステップを見る(4ステップ)
- 使用周波数帯の国際調整
- 地球局の技術基準適合審査
- 無線局免許申請書の提出
- 無線局免許状の交付
必要書類(9件)
- ●免許申請書- 衛星インターネットサービスの免許申請書。
- ●周波数利用計画書- 使用周波数帯の利用計画書。
- ●地球局技術仕様書- 地上局の技術仕様書。
- ●国際調整結果書- 周波数の国際調整結果を記載した書類。
- ●衛星通信サービス免許申請書- 所定の様式による免許申請書
- ●無線局免許状の写し- 使用する衛星通信に係る無線局免許状
- ●技術基準適合証明書- 通信設備の技術基準適合証明
- ●サービス提供計画書- サービスエリア・帯域・料金等の計画書
- ●登記事項証明書- 法人の登記事項証明書
災害時の非常通信用設備を設置する事業者の届出。衛星電話・MCA無線等の非常用通信設備が対象。
申請ステップを見る(4ステップ)
- 非常通信設備の設置計画策定
- 設備仕様・設置場所を記載した届出書作成
- 総合通信局への届出書提出
- 届出受理通知の受領
必要書類(7件)
- ●無線局免許状の写し- 該当する場合の無線局免許状の写し
- ●届出書- 非常通信設備設置の届出書。
- ●設備仕様書- 非常通信設備の技術仕様書。
- ●設置場所説明書- 設備設置場所の説明書。
- ●非常通信設備設置届出書- 所定の様式による届出書
- ●設備の仕様書- 非常通信設備の種類・性能の仕様書
- ●設置場所の見取図- 設備の設置場所を示す見取図
衛星通信によるインターネットサービスの無線局免許
申請ステップを見る(4ステップ)
- 総務大臣に免許申請
- 使用周波数の調整
- 技術基準適合の確認
- 免許状の交付
必要書類(5件)
- ●衛星インターネットサービス免許申請書- 衛星インターネットサービス免許に必要な所定の様式による申請書
- ●住民票の写し- 申請者の住所を証明する住民票(発行から3ヶ月以内)
- ●略歴書- 申請者の職歴・学歴を記載した略歴書
- ○登記事項証明書(法人の場合)- 法務局発行の法人登記事項証明書
- ○定款の写し(法人の場合)- 法人の定款の写し
条件によって必要になる許認可(3件)
インターネットプロバイダの開業にかかる許認可費用の目安
2,437,350〜17,226,300円
必須許認可の取得費用合計(申請手数料のみ)
※ 上記は申請手数料のみの目安です。行政書士に依頼する場合は別途報酬(3〜15万円程度/件)がかかります。 設備投資費・物件取得費は含みません。
開業までの想定期間
最大 約365日
最も時間のかかる許認可の取得期間
複数の許認可を並行して申請できる場合もあります。 ただし、先に取得が必要な許認可がある場合は順番に申請する必要があるため、 余裕を持ったスケジュールを立てましょう。
インターネットプロバイダの開業資金の全体像
許認可費用だけでなく、設備投資や運転資金も含めた開業資金の全体像を把握しましょう。
必須の33件の許認可取得にかかる申請手数料の合計
専門家に申請代行を依頼する場合の報酬。自分で申請する場合は不要
事業に必要な設備・内装等の初期投資の参考額
開業後、売上が安定するまでの運転資金
※ 設備投資額・運転資金は事業規模や地域によって大きく異なります。 上記はあくまで参考値です。実際の開業計画に合わせて、詳細な資金計画を策定してください。 日本政策金融公庫の「創業計画書」の作成をおすすめします。
先輩事業者の声 - 開業前に知っておきたいこと
電気通信事業の届出は、サービス開始前に行う必要があります。届出から受理までの期間を見込んだスケジュールを立てましょう。
通信の秘密の保護やセキュリティ対策は法的義務です。技術的な対策と社内体制の整備を並行して進めましょう。
MVNOやISP事業はキャリアとの接続交渉に時間がかかることがあります。余裕を持った計画を立てましょう。
インターネットプロバイダで気をつけるべき法規制
インターネットプロバイダに関連する主な法律と、違反した場合の罰則をまとめました。 法令を遵守し、適正な事業運営を行いましょう。
電気通信事業法
通信事業者の権利義務を規定。通信の秘密の侵害には2年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されます。
電波法
無線設備の使用に関する法律。無免許での無線局開設には罰則があります。
個人情報保護法
利用者の通信データや個人情報の保護が義務付けられています。
この業種の許認可に関連する法令:
インターネットプロバイダの開業に必要な書類まとめ
全ての許認可で必要となる書類を重複なくまとめました。 事前に準備しておくことで、スムーズに申請を進められます。
- ●電気通信事業届出書
所定の様式による電気通信事業の届出書
- ●ネットワーク構成図
電気通信設備のネットワーク構成図
- ●電気通信設備の概要
電気通信設備の仕様・性能を記載した書面
- ●事業計画書
電気通信事業の計画を記載した事業計画書
- ●届出書
インターネット違法有害情報対策の届出書。
- ●フィルタリング方式説明書
フィルタリングの技術方式を記載した書類。
- ●青少年保護対策説明書
青少年保護に関する対策を記載した書類。
- ●免許申請書
ローカル5G基地局の免許申請書。
- ●無線設備仕様書
5G基地局設備の技術仕様書。
- ●電波伝搬シミュレーション
カバレッジエリアの電波伝搬解析結果。
- ●設置場所説明書
基地局設置場所の詳細説明書。
- ●サービス概要書
クラウド電話サービスの概要を記載した書類。
- ●サーバー設備仕様書
サーバー設備の技術仕様書。
- ●セキュリティ対策書
サーバーセキュリティ対策を記載した書類。
- ●サービスレベル説明書
SLAの内容を記載した書類。
- ●通信暗号化方式説明書
VPN暗号化方式の技術説明書。
- ●技術能力証明書
ドメイン登録システムの技術能力証明。
- ●財務健全性証明書
事業継続のための財務健全性証明。
- ●認定申請書
ドメイン名登録事業者の認定申請書。
- ●CA運用規程(CPS)
認証局運用規程(Certification Practice Statement)。
- ●セキュリティ監査報告書
認証局のセキュリティ監査報告書。
- ●HSM管理規程
ハードウェアセキュリティモジュールの管理規程。
- ●周波数利用計画書
使用周波数帯の利用計画書。
- ●地球局技術仕様書
地上局の技術仕様書。
- ●国際調整結果書
周波数の国際調整結果を記載した書類。
- ●衛星通信サービス免許申請書
所定の様式による免許申請書
- ●無線局免許状の写し
使用する衛星通信に係る無線局免許状
- ●技術基準適合証明書
通信設備の技術基準適合証明
- ●サービス提供計画書
サービスエリア・帯域・料金等の計画書
- ●登記事項証明書
法人の登記事項証明書
- ●設備仕様書
非常通信設備の技術仕様書。
- ●非常通信設備設置届出書
所定の様式による届出書
- ●設備の仕様書
非常通信設備の種類・性能の仕様書
- ●設置場所の見取図
設備の設置場所を示す見取図
- ●営業所の平面図
営業所の配置・構造を示す平面図
- ●主任電気工事士の実務経験証明書
主任電気工事士の実務経験を証明する書面
- ●電気工事士免状の写し
電気工事士の免状の写し
- ●CATV(有線テレビジョン放送)事業届出申請書
CATV(有線テレビジョン放送)事業届出に必要な所定の様式による申請書
- ●略歴書
申請者の職歴・学歴を記載した略歴書
- ●本人確認書類
運転免許証やマイナンバーカード等の本人確認書類の写し
- ●無線従事者の資格証明書
無線従事者の免許証の写し
- ●電波の発射状況の説明書
使用する電波の周波数・出力等の説明書
- ●無線設備の工事設計書
無線設備の技術的条件を記載した工事設計書
- ●無線局免許申請書
所定の様式による無線局免許申請書
- ●ドメイン名登録管理事業者(レジストラ)認定申請書
ドメイン名登録管理事業者(レジストラ)認定に必要な所定の様式による申請書
- ●身分証明書
本籍地の市区町村長が発行する身分証明書
- ●有線テレビジョン放送施設設置許可申請書
有線テレビジョン放送施設設置許可に必要な所定の様式による申請書
- ●登記されていないことの証明書
成年被後見人等に登記されていないことの証明書
- ●衛星インターネットサービス免許申請書
衛星インターネットサービス免許に必要な所定の様式による申請書
- ●住民票の写し
申請者の住所を証明する住民票(発行から3ヶ月以内)
- ●減免申請書
電波利用料減免の申請書。
- ●減免理由書
減免要件に該当する理由を記載した書類。
- ●無線局免許状写し
対象無線局の免許状の写し。
- ●電子署名認証業務認定申請書
電子署名認証業務認定に必要な所定の様式による申請書
- ●誓約書
欠格事由に該当しないことを誓約する書面
- ●特定認証業務認定申請書
特定認証業務認定に必要な所定の様式による申請書
- ●申請書
所定の様式に必要事項を記入した申請書
- ●コミュニティ放送事業免許申請書
コミュニティ放送事業免許に必要な所定の様式による申請書
- ●個人事業の開業・廃業等届出書
国税庁サイトからダウンロード可能
- ●設置場所一覧
Wi-Fiスポット設置場所の一覧。
- ●法人設立登記申請書
法人設立登記に必要な所定の様式による申請書
- ○電気通信主任技術者の資格証の写し
電気通信主任技術者の資格証の写し
- ○通信品質保証書
音声通信の品質保証基準を記載した書類。
- ○ICANN認定書写し
ICANN認定の写し(gTLDの場合)。
- ○技術者一覧表
所属する技術者の資格・経験一覧
- ○役員名簿(法人の場合)
法人の役員の氏名・住所一覧
- ○定款の写し(法人の場合)
法人の定款の写し
- ○納税証明書
税務署発行の納税証明書
- ○登記事項証明書(法人の場合)
法務局発行の法人登記事項証明書
- ○印鑑証明書
申請者の印鑑登録証明書(発行から3ヶ月以内)
インターネットプロバイダの開業に関するよくある質問
Q. 電気通信事業届出の申請に必要な費用はいくらですか?
A. 電気通信事業届出の申請手数料は申請先や内容によって異なります。総務省の管轄窓口に事前にお問い合わせいただくことをお勧めします。
Q. 電気通信事業届出の取得にはどのくらいの期間がかかりますか?
A. 電気通信事業届出の取得には、申請から約1日〜14日程度かかるのが一般的です。ただし、書類の不備や審査状況によってはさらに時間がかかる場合があります。余裕を持ったスケジュールで申請されることをお勧めします。
Q. 電気通信事業届出を取得しないとどうなりますか?
A. 電気通信事業届出は法令に基づく資格・許認可です。必要な許認可を取得せずに事業や活動を行った場合、行政処分や罰則の対象となる可能性があります。事業開始前に必ず取得手続きを行ってください。
Q. フィルタリングの対象コンテンツは?
A. 青少年に有害な情報(アダルト、暴力、薬物等)が主な対象です。カテゴリはEMA等の基準に準拠します。
Q. フィルタリングの解除は可能ですか?
A. 保護者の同意があれば解除可能です。解除手続きの仕組みの提供も事業者の義務です。
Q. インターネット違法有害情報対策届出の申請で注意すべきポイントや要件は何ですか?
A. 届出書類の記載内容に不備がないよう、事前に総務省や管轄窓口に確認することをお勧めします。届出後も法令改正に注意し、変更があれば速やかに届出内容を更新してください。関連する他の届出・許可が必要な場合もあるため、事前に全体像を把握しておくことが重要です。
Q. ローカル5Gの周波数帯は?
A. 4.6-4.9GHz帯及び28.2-29.1GHz帯が割り当てられています。
Q. 既存のWi-Fiとの共存は可能ですか?
A. はい、ローカル5GはWi-Fiとは異なる周波数帯を使用するため、共存が可能です。
Q. 5Gローカル基地局免許の申請で注意すべきポイントや要件は何ですか?
A. 審査基準が厳しく、事前準備に十分な時間と費用を確保してください。総務省への事前相談を必ず行い、必要な基準・要件を正確に把握することが重要です。専門の行政書士やコンサルタントへの依頼を強く推奨します。許可後も定期的な報告義務や更新手続きがあり、継続的なコンプライアンス体制の維持が求められます。
Q. クラウドPBXと従来のPBXの違いは?
A. クラウドPBXはインターネット経由で提供され、物理的な交換機が不要です。スケーラビリティとコスト面で優れています。